新闻正文
累計20,000社470万人以上の組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENT(オールディファレント)株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞﨑大輔)および「人と組織の未来創り🄬」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所🄬は、2026年3月24日~5月6日、2026年度入社の新入社員3,849人を対象に「新入社員意識調査」を行いました。本リリースは関西エリアの新入社員の入社時の意識や不安、キャリア志向、評価されたいことなどの価値観を調査・分析した結果をまとめています。
背景
関西エリアは、商業・流通の中心地としての長い歴史を持ち、機械、電機、化学、素材など幅広い製造業の企業や、高い技術力を持つ中堅・中小企業が集積しています。2025年の大阪・関西万博は1兆円規模の来場者消費を生み出したとされ、レガシーの継承が期待されています。今後、さらなる競争力を維持・発展させる上で、次世代を担う若手人材の確保と継続的な育成は欠かせません。
こうした背景を踏まえ、関西エリアの新入社員の価値観や働くことに対する意識の特徴を分析しました。本リリースでは、関西エリアに本社を置く企業に入社した新入社員420人の価値観を他エリアと比較し、育成・定着のポイントを考察します。
調査結果の概要(一部抜粋)
入社理由、「志望業界」「仕事内容」が2大トップ、「志望業界」は他エリアより11.2ポイント低い
入社後の気持ち、他エリアよりも「緊張」は高く、「期待」は低い
将来担いたい役割(キャリア志向)、「なし」「未定」が合わせて半数以上で、他エリアより高い
評価されたいこと、「取り組み姿勢」が55.0%でトップ、「自分の成長」は他エリアより高い
スキルアップの取り組み、「特に何もしていない」がトップ、他エリアよりも6.2ポイント高い
仕事を通して成し遂げたいこと、「安定した生活」が63.8%でトップ、「自分を成長させたい」は他エリアより7.5ポイント下回る
20代の時間の使い方、「プライベート優先」が他エリアより4.2ポイント高い
労働時間への考え、半数が「定時に帰りたい」、他エリアより7.6ポイント高い
考察「2026年度 関西エリア新入社員の特徴から考える育成のポイント」
調査結果の詳細
1.入社理由、「志望業界」「仕事内容」が2大トップ、「志望業界」は他エリアより11.2ポイント低い
本調査では、本社の所在地について「関西(滋賀、京都、奈良、和歌山、大阪、兵庫)」と回答した新入社員(以下、「関西エリア新入社員」と記載)と、関西以外のエリアを選択した新入社員(以下、「他エリア新入社員」と記載)を比較しました。
初めに、今の会社に入社を決めた理由を質問したところ、関西エリア新入社員は「志望業界だったから」と回答した割合が26.9%と最も高く、次に「仕事内容が合っていたから」が26.2%と続きました。
他エリア新入社員と比べると、「志望業界だったから」は11.2ポイント低くなったものの、「仕事内容が合っていたから」は5.5ポイント高くなりました(図1)。
2. 入社後の気持ち、他エリアよりも「緊張」は高く、「期待」は低い
次に、入社式を迎えた後の気持ちを質問したところ、関西エリア新入社員の28.8%が「不安」「緊張」と回答しました。特に、「緊張」は他エリア新入社員を6.9ポイント上回りました。また、3位の「期待」は13.3%で、他エリア新入社員よりも2.6ポイント下回る結果となりました(図2)。
3.入社後の不安、「仕事の難易度」がトップで半数以上が回答、他エリアよりは低い
次に、不安に感じることを質問したところ、関西エリア新入社員は「仕事についていけるか(仕事の難易度)」が57.4%で最も高くなりました。次いで「生活リズムや社会人としての考え方の習得」(47.4%)、「社会人の基礎的なマナーの習得」(36.9%)が続きました。どれも、他エリア新入社員より低い結果でした(図3)。
4.将来担いたい役割(キャリア志向)、「なし」「未定」が合わせて半数以上で、他エリアより高い
次に、将来会社でどのような役割を担いたいかを質問しました。
結果、関西エリア新入社員は、「組織を率いるリーダーとなり、マネジメントを行いたい(管理職)」(21.0%)、「専門性を極め、スペシャリストとしての道を進みたい(専門職)」(25.7%)と回答しました。どちらも、他エリア新入社員より低い割合になりました。
一方、「特にキャリアについての志向はなく、楽しく仕事をしていたい」(26.2%)、「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい」(25.2%)と回答したキャリア未確定の割合は他エリア新入社員より高く、半数を超えました(図4)。
5.評価されたいこと、「取り組み姿勢」が55.0%でトップ、「自分の成長」は他エリアより高い
次に、これからどのようなことで評価されたいか質問しました。
結果、「取り組み姿勢(努力・頑張り・素直さ)」が55.0%で最も高くなりました。次いで、「自分の成長(スキルアップ・知識習得)」が46.9%となり、他エリア新入社員を3.3ポイント上回りました(図5)。
6.スキルアップの取り組み、「特に何もしていない」がトップ、他エリアよりも6.2ポイント高い
続いて、社会人としてスキルアップするために、既に取り組んでいることがあるかを質問しました。
結果、「特に何もしていない」が36.9%で最も高く、他エリア新入社員を6.2ポイント上回りました。次に他エリア新入社員と差が開いた項目は「ビジネス本を読んでいる」で、他エリア新入社員よりも5.4ポイント低く、回答割合は1割を下回る結果となりました(図6)。
7.今後スキルアップのために取り組みたいこと、ほぼすべての項目で他エリアの回答割合を下回る
次に、社会人としてスキルアップするために、今後取り組んでみたいことを質問しました。
結果、「会社での仕事を通じてスキルアップを図っていきたい」と回答した割合が56.4%となり、他エリアよりも8.8ポイント低い結果となりました。また、「専門学校/通信教育で資格等の取得に向けた勉強をしたい」以外すべての取り組み項目で、関西エリア新入社員の回答割合は、他エリア新入社員を下回る結果となりました(図7)。
8.仕事を通して成し遂げたいこと、「安定した生活」が63.6%でトップ、「自分を成長させたい」は他エリアより7.5ポイント下回る
続いて、仕事を通して、何を成し遂げたいかを質問しました。結果、関西エリア新入社員は、すべての項目が他エリア新入社員よりも下回る結果となりましたが、上位の「安定した生活を送りたい」(63.6%)、「家族に恩返しをしたい」(43.6%)は、他エリア新入社員と同程度の割合になりました。3位の「自分を成長させたい」は40.2%で、他エリア新入社員を7.5ポイント下回りました(図8)。
9.20代の時間の使い方、「プライベート優先」が他エリアより4.2ポイント高い
次に、20代の時間の使い方として、仕事とプライベートと自己投資での中で何を優先したいかを質問しました。
結果、「仕事とプライベート優先」が27.9%で最も高く、他エリア新入社員と同じ割合となりました。一方、「プライベート優先」と回答した割合は22.9%で、他エリア新入社員を4.2ポイント上回りました(図9)。
10.労働時間への考え、半数が「定時に帰りたい」、他エリアより7.6ポイント高い
最後に、今後3年間の会社での労働時間に対する考えについて質問しました。結果、「定時に帰りたい」と回答した割合は半数で、他エリア新入社員を7.6ポイント上回りました(図10)。
まとめ
本調査では、関西エリア新入社員は、他エリア新入社員と比べて「仕事内容が合っていた」ことを入社理由に挙げる割合が高く、仕事内容とのマッチを重視して入社先を選ぶ傾向が見られました。
入社後の気持ちでは、「不安」と「緊張」が同率で最も高くなりました。他エリア新入社員と比べると、「不安」は低い一方、「緊張」は6.9ポイント高く、「期待」は低い結果となりました。不安の内容では「仕事についていけるか」が最も高くなりました。
これらの結果から、関西エリア新入社員は、仕事内容には一定の納得感を持ち、入社先企業を否定的に捉えているわけではないものの、「仕事についていけるか」「周囲の期待に応えられるか」といった、自分自身に対するプレッシャーや緊張を感じている可能性があります。
キャリア志向では、キャリア未確定の割合が半数を超え、他エリア新入社員より高くなり、今後評価されたいことでは、「取り組み姿勢」を挙げた割合が半数を超えました。
一方、現在のスキルアップ行動では、「特に何もしていない」が約4割となり、他エリア新入社員より高い結果となりました。更に、今後取り組みたいことでは、ほぼすべての項目で他エリア新入社員を下回り、仕事を通して成し遂げたいことでも「自分を成長させたい」の割合が相対的に低くなりました。
これより、「取り組む姿勢」は評価してほしい一方で、自分のビジョンややりたいことを十分に思い描けていないことがうかがえます。本調査のみから背景を断定することはできませんが、「成長を強く求めていない」「まずは現状の自分で挑戦したい」「何を学べばよいかわからず、成長の方向性が定まっていない」といった心理が複数存在する可能性があります。
就業観では、仕事を通じて成し遂げたいこととして「安定した生活を送りたい」が高く、時間については「定時に帰りたい」「プライベートを優先したい」と回答した割合も他エリア新入社員を上回りました。関西エリア新入社員は、仕事だけでなく私生活も大切にしながら、安定した生活を送りたいと考える傾向が見られます。
考察「2026年度 関西エリア新入社員の特徴から考える育成のポイント」
関西エリアには、高い技術力を持つ製造業や中堅・中小企業が多く集積しています。また、歴史ある企業や専門性の高い事業を営む企業も多く、現場での経験や実践を通じた人材育成を重視する企業も少なくありません。一方で、事業環境の不確実性が高まる中、新入社員に求められる仕事内容やスキルは今後変化していくと考えられます。企業が一方的に成長機会を与えるだけでなく、新入社員自身が学び、経験を積みながら、自律的にキャリアを形成する姿勢を育むことが不可欠です。
今回の調査から、関西エリア新入社員は、仕事内容との相性を重視して入社先を選ぶ一方、「仕事についていけるか」という不安を抱え、将来のキャリアや、スキルアップに向けた行動を具体的に思い描けていない人、踏み出していない人も一定数いることがわかりました。
こうした特徴を踏まえると、企業には、従来の経験重視型の育成に加え、新入社員が自ら成長の方向性を描き、行動に移せるように支援する仕組みづくりが求められます。内定期間と入社後のそれぞれで、重要な取り組みをご紹介します。
■内定期間
内定期間には、「緊張」を「期待」に変えるため、入社後の働き方や成長のイメージを具体化し、「自分も活躍・成長できそうだ」と感じられる機会を設けることが重要です。例えば、若手社員との座談会やオフィス見学、現場社員による仕事紹介、職場見学や同行体験、企業理念を学ぶプログラムなどを通じて、仕事と会社への理解を深められます。また、内定者懇親会やコミュニティツールを活用し、同期との関係構築を後押しすることも有効です。
■入社後
・学ぶべきスキルを明確にし、主体的な学びを後押し
一人ひとりの状況や学習進捗を把握しながら、入社後の早い段階からビジネススキルや社会人基礎力を体系的に学べる環境を整え、成長の方向性を示すことが重要です。体系的な学習プログラムの提供や定期的なフォロー面談を通じて、「何をすればよいかわからない」状態から、主体的な成長行動へとつなげていくとよいでしょう。
・キャリア自律を促し、中長期の成長の道筋を可視化
新入社員に期待する役割や成長ステップを明らかにし、(「どのようなスキルを、いつまでに身につけるか」を可視化することが重要です。キャリア面談を実施するとともに、成長・成果を生み出すために不可欠なスキル「バイタルスキル🄬」などの共通指標を育成設計に取り入れることで、本人が将来の姿と現在取り組むべきことを結び付けやすくなります。
・小さな成功体験を積める育成設計
新入社員の不安や緊張を自信に変えるには、仕事を通じて「できた」と実感できる、小さな成功体験を積み重ねることが重要です。業務の難易度を段階的に設計して任せることや、成果が見えやすい短期プロジェクトに参加させることにより、達成感を得やすくし、仕事への主体性を高めることが期待できます。
ALL DIFFERENT株式会社
組織開発コンサルティンググループ
関西支社 支社長
大植 崇弘(おおうえ・たかひろ)
大学卒業後、2006年に大手人材会社へ入社。人材派遣・紹介事業に携わり、営業職として法人営業およびキャリア開発支援に従事し、1,000社・10,000人以上を支援。2017年よりALL DIFFERENT株式会社に参画。研修講師・コンサルタントとして、大手・グローバル企業から中堅・中小企業まで人材育成や組織開発に関する支援を行う。階層別研修やマネジメント研修、評価者研修など幅広いテーマを担当し、研修企画・提案から実施まで一貫して支援。2026年より現職。
調査概要
調査対象者
当社が提供する新入社員研修に参加した 2026年度入社の新入社員
調査時期
2026年3月24日~5月6日
調査方法
Web・マークシート記入式、または自記式でのアンケート調査
サンプル数
3,849人(関西エリアの新入社員420人、他エリアの新入社員3,429人)
属性
(1)業種
農業,林業 24人(0.6%)
漁業 7人(0.2%)
鉱業,採石業,砂利採取業 5人(0.1%)
建設業 286人(7.4%)
製造業 652人(16.9%)
電気・ガス・熱供給・水道業 55人(1.4%)
情報通信業 808人(21.0%)
運輸業,郵便業 53人(1.4%)
卸売業,小売業 222人(5.8%)
金融業,保険業 140人(3.6%)
不動産業,物品賃貸業 101人(2.6%)
学術研究,専門・技術サービス業 287人(7.5%)
宿泊業,飲食サービス業 35人(0.9%)
生活関連サービス業,娯楽業 139人(3.6%)
教育,学習支援業 21人(0.5%)
医療,福祉 75人(1.9%)
複合サービス事業 126人(3.3%)
サービス業(他に分類されないもの) 284人(7.4%)
公務 14人(0.4%)
その他 437人(11.4%)
わからない 78人(2.0%)
(2)企業規模
~50人 211人(5.5%)
51人~100人 528人(13.7%)
101人~300人 1,417人(36.8%)
301人~1,000人 578人(15.0%)
1,001人~5,000人 689人(17.9%)
5,001人以上 228人(5.9%)
わからない 198人(5.1%)
*本調査を引用される際は【ラーニングイノベーション総合研究所「2026年新入社員意識調査(関西エリア編)」】と明記ください
*各設問において読み取り時にエラーおよびブランクと判断されたものは、欠損データとして分析の対象外としています
*構成比などの数値は小数点以下第二位を四捨五入しているため、合計値が100%とならない場合がございます
ラーニングイノベーション総合研究所🄬
「人と組織の未来創り®」に関する様々な調査・研究活動を行っている当社研究機関。データに基づいた組織開発に関する解決策を提供。
ALL DIFFERENT株式会社
組織開発・人材育成支援を手掛けるコンサルティング企業。 人材育成から、人事制度の構築、経営計画の策定、人材採用までの組織開発・人材育成の全領域を一貫して支援。
《沿革》 2006年 トーマツイノベーション株式会社として人材育成事業を開始し、業界初や特許取得のサービスを多数開発・提供 2019年 株式会社ラーニングエージェンシーとして、デロイトトーマツグループから独立 2024年 ALL DIFFERENT株式会社へ社名変更
■代表取締役社長 眞﨑 大輔 ■本社所在地 〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-7-1 有楽町 ITOCiA(イトシア)オフィスタワー 15F(受付)・17F・18F ■支社 中部支社、関西支社 ■人員数 333人(2026年4月1日時点) ■事業 組織開発支援・人材育成支援、各種コンテンツ開発・提供、ラーニングイノベーション総合研究所による各種調査研究の実施 ■サービス 定額制集合研修「Biz CAMPUS Basic」/ライブオンライン研修「Biz CAMPUS Live」/ビジネススキル学習アプリ「Mobile Knowledge」/ビジネススキル診断テスト「Biz SCORE Basic」/IT技術習得支援サービス「IT CAMPUS」/デジタルスキル習得支援サービス「DX CAMPUS」/管理職アセスメント「Discover HR」「Competency Survey for Managers」/人事制度構築支援サービス「Empower HR」/経営計画策定支援サービス「Empower COMPASS」/転職支援・人材紹介サービス「Biz JOURNEY」/採用支援・人材紹介サービス「Biz TALENT Bridge」ほか ■URL https://www.all-different.co.jp/corporate
\ALL DIFFERENT株式会社では事業拡大に伴い、採用活動にも力を入れています。/ 新卒採用 https://newgraduates.all-different.co.jp/ 中途採用 https://career.all-different.co.jp/