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株式会社JTB総合研究所(東京都港区 代表取締役社長執行役員 風間 欣人)は、生活者を旅行やライフスタイルに関わる価値観や旅行スタイルで5つのタイプに分類する「旅ライフセグメント5」を刷新し、公開しました。
今回のリニューアルでは、生活者の価値観や旅行を取り巻く環境の変化を踏まえ、旅行者像の「今」を、より的確に捉えるべく、見直しを図りました。
「旅ライフセグメント5」(以下、TLS5)は、年齢や性別などの属性だけではとらえきれない価値観や旅行への志向に着目し、消費や旅行行動の違いを可視化することで、事業者の皆さまのターゲティング戦略を支援するものです。
当社は、生活者のライフスタイルや価値観が消費や旅行に与える影響に関する調査研究を継続的に行っています。
【旅ライフセグメント5(TLS5)とは】
年齢やライフステージなど、それぞれの人が置かれた環境(属性)が変われば、旅行やライフスタイルもそれに応じて変化します。一方で、属性が似ているからといって、同じような生活や旅行をしているとは限らず、個々人の行動は、それぞれの持つ考え方(価値観)によって大きく異なります。
生活者の価値観や行動が多様化する中、「誰にとってもいいもの」は特徴が見えにくくなり、「誰のためでもないもの」になりがちです。利用者の価値観や消費の志向を、より深く知り、「届けたい人(ターゲット)」と、ニーズを明確にすることで、届けたい人へ、適切な情報を届けやすくなると考えられます。TLS5は、こうした考えのもと、当社が独自に開発した分析手法を用い、旅行者をタイプ分類したものです。
今回の刷新では、「心地よさを重視する」、「持続可能性に配慮する」など、Z世代に多くみられる価値観や、AI等のデジタル化への考え方などを新たに取り入れ、再構成しました。
【旅ライフセグメント5(TLS5)各タイプの特徴】
TLS5では、下図の通り、効率重視や冒険志向、安心・共感、等身大など8つの価値観の組み合わせから、旅行者を5つのタイプに分類しています。タイプごとに大切にする価値観が異なり、旅先での過ごし方や情報収集、消費行動にも違いが表れています。
※タイプ名の後の数値は、調査時の構成比
共感型キュレーター(18.2%)|「好き」を軸に、夢も時間も欲張りに
安心・共感を重視し、自分の夢や目標の実現に生きがいを感じる
失敗を避けたい気持ちから口コミなどを入念に調べ、旅先で話題の品を家族や友人と共有することを楽しむ
マイ・スタンダード(16.1%)|自分の定番を大切に、健やかに心地よく
健康の向上に生きがいを感じ、食材や安全性にこだわって食事は手作りしたい
旅行への関心が非常に高く、観光地めぐりやホテル・旅館でのんびり過ごす旅を好み、豪華な料理を味わいたい
エクスプローラー(16.4%)|未知との出会いを楽しみ、発見を学びに変える
冒険志向が強く、行ったことのない場所で新しい文化に触れたり、新たな分野を学ぶことに生きがいを感じる
旅には見たことのない景色や異文化などの「非日常」を求め、ひとり旅も好む
スマート消費(18.3%)|大切な人のために、ムダなく堅実に暮らしを回す
効率を強く重視して何ごとも最短で済ませたいと考え、家族の役に立つことに生きがいを感じる
旅とは「食」。旅行では選択肢は少ないほうがラクで、予想外の出来事はできるだけ避けたい
等身大コネクター(31.0%)|等身大の自分で、人や地域とのつながりを広げる
等身大の価値観を大切にし、ブランドは知名度や環境への配慮で選ぶ
旅先では地元の人と交流したり、経験を共有して人脈を広げたりしたい
図1 TLS5別の価値観因子
【旅ライフセグメント5(TLS5)の活用例】
生活者や旅行者を対象としたアンケート調査に、TLS5専用の設問を組み込み、回答者を5つのタイプに分類します。この5つのタイプと、属性や旅行・購買行動などのデータを掛け合わせ、「届けたい人に、何を届けるのか」をより具体的に考えてみます。
①ターゲティング戦略への活用例
例えば、タイプ毎に、対象となる地域への訪問意向を競合地域と比較したとします。対象地域への訪問意向者では、競合地域と比べて「等身大コネクター」の割合が高いことがわかりました(図2)。そのため、「等身大コネクター」は、対象地域のメインターゲットとして有力な候補であると考えられます。
「等身大コネクター」は、「人脈を広げる」「その土地への貢献」を求める傾向がみられます(図3)。「人脈を広げる」という点では、その土地の人々とのネットワークを広げたり、その土地の産業とのつながりを作ったり、といった機会をつくることで、よりその土地を訪れたい、という意欲を喚起できる可能性があります。また、「その土地への貢献」という点では、ボランティアなどで訪問する機会をつくる、環境に配慮した商品やサービスを提供する、クラウドファンディングで地域との絆を作るなど、よりその土地への愛着を強め、関係人口の増加を図るといった施策も効果的かもしれません。
図2 対象地域・競合地域への訪問意向者に占めるTLS5別の割合
図3 TLS5別「旅行に求めること」
※数値は各タイプの回答割合(%)、( )内は全体平均との差(pt)。項目は一部抜粋
②商品・サービスブランドにおけるターゲットの重複や網羅性の確認
ある企業が展開する商品・サービスブランドを、ライフステージとTLS5で整理すると、図4のようになりました。図4は、縦軸に「シングル」「ファミリー」などのライフステージ、横軸にTLS5を置き、それぞれの商品・サービスブランドのターゲットを示しています。例えば、ブランドGとブランドHは、同じライフステージ・TLS5をターゲットとしており、ターゲットが重複しています。一方、ブランドが配置されていない領域もあります。
こうしたブランドの重複や空白を確認したうえで、それぞれの旅ライフセグメントの構成や特徴などを踏まえ、どの領域を重点的に狙うのか、あるいは狙わないのかを検討します。また、複数のブランドが同じ領域に位置する場合には、それぞれのブランドの役割や位置付けについても見直しを図ることで、効率的な商品やサービス展開が期待できます。
このように、各ブランドのターゲットを可視化することで、商品・サービスブランドの位置付けやラインナップの見直しに活用することができます。
図4 ライフステージ・TLS5別の商品・サービスブランドの配置
当社では、TLS5を用いた調査設計・分析から、ターゲティングやマーケティング戦略の立案まで支援しています。詳しくはお問い合わせください。
各タイプの価値観や旅行スタイルなど、特徴をより詳しくまとめた資料は、JTB総合研究所ホームページからダウンロードいただけます。ぜひご活用ください。
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TLS5の刷新にあたっては、「ライフスタイルと旅行に関する調査2026」のデータを用い、分析を実施しました。
【ライフスタイルと旅行に関する調査2026 調査概要】
調査方法: インターネットアンケート調査
実施期間: 2026年2月6日~2月12日
調査対象者
(スクリーニング調査)日本全国に居住する18歳から79歳までの男女10,000名
(本調査)スクリーニング調査回答者のうち、過去1年以内に日帰りを含む観光旅行をした人1,030名
※帰省・ビジネスは除く、日帰り旅行は半日以上とする
※調査結果の数値は四捨五入しているため、合計値や差分が計算上の数値と一致しない場合があります。
【お問い合わせ】
株式会社JTB総合研究所 経営企画部 広報担当
問い合わせフォーム:https://www.tourism.jp/contact/