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養豚DXスタートアップの株式会社Eco-Pork(本社:東京都千代田区、代表取締役:神林 隆、以下「当社」)は、農林水産省が実施する「AI×『農山漁村』インパクト創出ソリューション実装プログラム」において、当社の取り組み「養豚経営システムを活用した豚の一元管理・可視化による生産性向上」が選定されたことをお知らせします。本プログラムでは、全国から20の取り組みが選定され、そのうちの1つです。
当社のプラットフォーム事業部 部長の田中 利享は、10月23日に「『農山漁村』経済・生活環境創生プラットフォーム 第4回シンポジウム」で選定企業を代表して挨拶し、10月30日の「第6回情報発信会」で本取り組みについて発表をしました。
農林水産省「『農山漁村』経済・生活環境創生プラットフォーム 第4回シンポジウム」のAIセッションで、選定企業を代表して挨拶する株式会社Eco-Porkの田中 利享(2026年10月23日)
■ AI×『農山漁村』インパクト創出ソリューション実装プログラムについて
農山漁村では、地域の担い手や産業を取り巻くさまざまな課題への対応が求められています。こうした課題に対し、AIを活用した技術やサービスを現場で生かしていくことが、解決に向けた一つのアプローチとなります。
農林水産省が実施する「AI×『農山漁村』インパクト創出ソリューション実装プログラム」は、AIを活用して農山漁村の課題解決に取り組む企業のソリューションを全国から募集・選定するプログラムです。
選定されたソリューションは、農林水産省のウェブサイトなどで紹介されるほか、活用を希望する自治体や農家とのマッチング、地域金融機関などによる伴走支援を通じて、現場への実装が図られます。
今回、Eco-Porkが選定された取り組みは、「養豚経営システムを活用した豚の一元管理・可視化による生産性向上」です。
農林水産省の発表:
https://www.maff.go.jp/j/nousin/kanmin_kyousou/matchmaking/ai_solution.html
■ 解決したい課題:担い手が減るなかで現場の記録を経営改善に生かす
養豚の現場では、豚の飼養管理や農場の運営に、長年培われてきた経験や勘が生かされてきました。一方、日々の飼育状況や出荷などに関する記録が紙や表計算ソフトにとどまり、蓄積された情報を経営改善に十分に生かせていないケースもあります。
農場の規模が大きくなり、限られた人員で多くの豚を管理していくなかでは、現場の状態を正確に把握し、必要な判断につなげられる仕組みが重要になります。
Eco-Porkは、豚や農場に関する情報をデータとして捉え、一元的に管理・可視化することで、現場の状況を把握しやすくし、経営や飼育管理の改善につなげることを目指しています。
図1:養豚の担い手が減り、現場の記録は紙のまま眠っている(10月30日 第6回情報発信会 発表資料より)
■ 豚と農場の状態をデータで一元管理・可視化するEco-Porkの取り組みが選定
今回選定された取り組みは、養豚経営支援システムやAIカメラ、環境センサーなどを組み合わせ、豚と農場の状態を継続的にデータで捉えるものです。
当社は、現場の情報を一元管理・可視化することで、経営者と現場の担当者が農場の状態を把握し、管理や判断に活用できる仕組みづくりを進めています。
主な仕組みは、以下の3つです。
① 養豚経営支援システム「Porker」
個体群・ロット・出荷・経営のデータを一元管理・可視化します。
② AIカメラ「PigDataStation」
画像認識AIで、豚の体重・頭数などを非接触で自動計測します。 今ある豚舎にカメラを付けるだけで始められます。
図2:AIカメラ「PigDataStation」。豚に触れずに体重と頭数を自動で把握する(同発表資料より)
紙や表計算の記録しかない農場には、記録を預かってAIで分析し、改善の提案につなげる「AIデータ分析サービス」も提供しています。
③ 環境センサー・遠隔監視
温度、湿度、二酸化炭素濃度、飲水量など、豚舎の環境や飼育状況に関するデータを取得します。設定したしきい値を超えた場合などに通知することで、農場の状態を把握しやすくします。
これらの仕組みを通じて、現場の測定・記録・確認の負担を減らし、経験に頼っていた判断を数値で支えることで、少人数でも安定して運営できる農場づくりを目指します。
今回選定された取り組みは、こうした養豚経営システムを活用して豚の情報を一元管理・可視化し、生産性向上につなげるものです。
豚舎のデータを取得・蓄積・分析し、飼育管理や経営判断に活用する仕組み
■ 実証農場「SHIFT0農場」で、AI・IoTを活用したDX豚舎の取り組みを推進
当社は、愛知県田原市の自社実証農場「SHIFT0」で、農林水産省の中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)として、環境・設備・豚の状態をIoTとAIで見守る「AIトレーナー搭載DX豚舎」の実証を進めています。
農場では、IoTやAIを活用して、豚舎内の環境や設備、豚の状態などを把握する仕組みを検証しています。
養豚現場のデータを収集・可視化するだけでなく、取得した情報を現場の管理や判断に生かすことが、こうした取り組みの目的です。Eco-Porkは実証を通じて、養豚の現場で活用できる技術や仕組みの検証を進めています。
SHIFT0農場で実証を進める「AIトレーナー搭載DX豚舎」のイメージ。IoTやAIを活用し、豚舎内の環境や設備、豚の状態などを把握する仕組みを検証している
■ 地域の養豚を支える仕組みづくりへ
当社は、養豚現場のデータ活用を進めるとともに、将来的には自治体やJA、畜産分野への投資・事業参画に関心のある企業などと連携し、地域の養豚を支える仕組みづくりを目指しています。
養豚では、豚舎や設備への大きな投資と、専門的な知識・経験を必要とする農場運営が一体となっています。そのため、土地や豚肉の需要、雇用のニーズがある地域であっても、新たな生産拠点を生み出すことが容易ではないという課題があります。
農場の運営状況をデータで可視化できれば、豚舎や設備を所有する側と、実際に農場を運営する側が、共通の情報をもとに農場の状態を把握することにつながります。
当社は、自社が培ってきた養豚DXの技術と、畜産を誘致・強化したい地域や企業をつなぐことで、所有と運営の役割を分けた新たな養豚拠点づくりを目指します。
本プログラムを通じて、次のステップで地域との連携を進める考えです。
地域の課題と候補となる農場の整理
AX/DXソリューションによる改善の提案
AX/DXソリューションの導入
地域の養豚拠点の事業化計画
既存農場への導入はおおむね6か月、新しい拠点づくりは別途1〜2年を見込んでいます。今後、本プログラムのマッチング支援を通じて自治体や地域の関係者、企業との連携を検討し、地域経済の活性化や食料安全保障の確保、生活環境の維持、気候変動への対応につなげていく考えです。
地域の自治体・JA、企業、Eco-Porkの養豚DX技術をつなぎ、地域の養豚を支える生産拠点づくりを目指す将来構想
■ 農林水産省のシンポジウム・情報発信会で取り組みを発表
2026年10月23日に開催された「『農山漁村』経済・生活環境創生プラットフォーム 第4回シンポジウム」では、AIセッション「農山漁村に求められるAIとは何か ~評価基準と実装の道筋を考える~」において、本プログラムの選定企業が紹介されました。当社 プラットフォーム事業部 部長の田中 利享は、選定企業を代表して挨拶しました。
また、10月30日に開催された「第6回情報発信会」では、選定企業による取り組み紹介が行われ、田中が「養豚のDX/AXで、地域の農業を強靭化する」と題して発表しました。
今回の選定を機に、Eco-Porkは養豚現場のデータ活用を通じた生産性向上に取り組むとともに、地域の関係者との連携を検討し、養豚を支える仕組みづくりを進めてまいります。
農林水産省「第6回情報発信会」の会場(農林水産省7階講堂、2026年10月30日)
■ 担当者コメント(Eco-Pork プラットフォーム事業部 部長 田中 利享)
養豚の現場では、担い手が減るなかで、熟練者の経験に支えられてきた作業が続けにくくなっています。AIとデータで農場の状態を誰にでも分かる数字にすることは、今いる生産者の負担を減らすだけでなく、新しく養豚を担う人や企業が地域に入っていく土台にもなると考えています。本プログラムを通じて、自治体やJA、企業の皆さまとともに、地域の養豚を強くする取組を一つずつ形にしてまいります。
■ 株式会社Eco-Pork https://eco-pork.com/
「次世代に食肉文化をつなぐ」を企業理念に掲げ、世界40兆円市場である養豚の、データによる持続可能化を目指しています。 養豚経営支援システム「Porker」と、関連するIoT機器を開発・販売しています。
お問い合わせ:info@eco-pork.com