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電池の高密度化と高出力の両立へ~GMSを1重量%添加した正極で急速放電時の容量が単層カーボンナノチューブ比 約1.5倍に~

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TL;DR · What this means

株式会社3DC(本社:宮城県仙台市、代表取締役CEO:黒田拓馬)は、横浜国立大学の宇賀田洋介助教、藪内直明教授らとの共同研究により、当社が開発する炭素材料「Graphene MesoSponge®(GMS)」をリチウムイオン電池の正極に1重量%添加することで、急速放電性能が向上することを確認しました。

(Excerpt from the original lead, not a rewrite)

Story Text

Full English translation is in progress; the text below is the original.

株式会社3DC(本社:宮城県仙台市、代表取締役CEO:黒田拓馬)は、横浜国立大学の宇賀田洋介助教、藪内直明教授らとの共同研究により、当社が開発する炭素材料「Graphene MesoSponge®(GMS)」をリチウムイオン電池の正極に1重量%添加することで、急速放電性能が向上することを確認しました。高密度・厚膜の正極において、大きな電流で放電した際に取り出せる容量が、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を用いた正極の約1.5倍となりました。本研究成果は、国際学術誌「Advanced Energy Materials」に掲載されました。

本研究の成果とポイント

今回確認した成果 GMSは電子とリチウムイオンの両方の輸送を支援します。低電流では同程度の容量を示す単層カーボンナノチューブ(SWCNT)電極と比べ、高電流時にも高い放電容量を維持しました。

電池開発への価値 正極を厚く、高密度にすると、内部でリチウムイオンが移動しにくくなります。GMSはこの制限を緩和し、電池の高エネルギー密度化と高出力化の両立に貢献することが期待されます。

製品化に向けた展開 データセンターのバックアップ電源や産業用ドローンなど、高出力の電池が求められる用途を中心に、EV・半導体分野などへの展開を目指します。国内外の電池メーカー・材料メーカーとの共同開発を進めており、早期の事業化を目指します。

横浜国立大学 藪内直明教授

横浜国立大学 藪内直明教授 コメント

「実用的な蓄電池のエネルギー密度を高めるためには、電極内部に活物質をいかに高密度に充填するかが重要となります。しかし、活物質の充填密度を高めると、電極内部でリチウムイオンの輸送を担う電解液を十分に保持することが難しくなり、エネルギー密度の向上と引き換えに入出力性能が低下するという課題がありました。GMSは、これまで両立が難しいとされてきたエネルギー密度と入出力性能を、ともに向上させる可能性を秘めた新しい材料です。また、GMSは日本で生まれた独自の材料でもあります。日本発のGMSが、将来、世界中で使われる蓄電池の性能向上に貢献し、広く活躍する日が来ることを楽しみにしています。」

株式会社3DC 代表取締役CEO 黒田拓馬

株式会社3DC 代表取締役CEO 黒田拓馬 コメント

「電池の性能を高めるには、新しい材料の特性を見いだすとともに、電極の中でどのように機能するかを理解し、設計に生かすことが重要です。今回の共同研究では、GMSが電子とリチウムイオンの双方の輸送に寄与することを示すことができました。事業化に向けて進めてきた開発に学術的な裏付けが加わったことを、大きな前進と捉えています。横浜国立大学の皆さまと得た知見を、電池メーカー・材料メーカーとの開発や、製品としての更なる価値づくりにつなげていきたいと考えています。研究成果を製品へと育てる仕事に取り組む研究開発人材も求めています。」

研究の背景

リチウムイオン電池の高エネルギー密度化には、正極を厚くし、充放電を担う活物質を高密度に充填することが重要です。一方、活物質を詰め込むほど電解液が入る空隙が減り、リチウムイオンの移動が妨げられます。その結果、大きな電流で放電すると、正極が本来持つ容量を十分に取り出せなくなります。

カーボンナノチューブなどの導電助剤は電子の輸送を助けますが、高密度・厚膜の正極では、イオンの輸送経路も確保する必要があります。本研究では、リチウムとニッケルからなる層状酸化物を正極の活物質に用い、GMSが持つ三次元の炭素骨格と内部の細孔の効果を検証しました。

今回明らかになったこと

GMSの炭素骨格は電子の通り道となり、内部のナノサイズの細孔に保持された電解液はリチウムイオンの輸送にも寄与します。この二つの働きにより、高密度・厚膜の正極内部でも、電子とイオンの三次元輸送経路を確保できることを示しました。

図 GMS(上段)と単層カーボンナノチューブ(SWCNT)(下段)を用いた正極の輸送経路と放電特性。高電流でもGMSを用いた正極は高い放電容量を維持しました。(出典:横浜国立大学プレスリリース 図1)

やさしい解説:GMSは電極の中で何をしているのか

電池の電極は、リチウムを蓄える粒がぎっしり詰まった層です。リチウムイオンは、粒のすき間にしみ込んだ電解液の中を通って出入りします。電池にたくさんのエネルギーを蓄えようと電極を厚く、高密度にするほど、このすき間は狭く入り組んでいきます。そのため、一度に大きな電力を取り出そうとすると、電極の奥の粒までイオンが届かず、蓄えたエネルギーを使い切れなくなります。

単層カーボンナノチューブ(SWCNT)は粒どうしをつなぐ優れた「電線」ですが、中に液体を抱えることはできません。一方GMSは、無数のナノサイズの穴に電解液を抱えたスポンジ状の炭素です。電子の通り道になると同時に、ぎっしり詰まった電極の中にイオンの「水路」を通します。その結果、大きな電流で放電したときに取り出せる容量が、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を用いた電極の約1.5倍になりました。

比較のポイント

SWCNTを用いた電極

GMSを用いた電極

輸送を支える働き

主に電子の通り道を形成

電子に加え、内部細孔の電解液がイオン輸送を支援

低電流での放電容量

両電極で同程度

両電極で同程度

高電流での放電容量

大きく低下

高い容量を維持

比較は本研究の試験条件によるものです。高電流条件は800 mA g⁻¹(15.5 mA cm⁻²)。電極内部のイオン輸送を助けることで、急速放電時の容量低下を抑えた点が今回の成果です。

補足と出典

3DCは2024年4月に藪内教授との共同研究を開始しました。今回の成果は、2026年10月8日付で国際学術誌「Advanced Energy Materials」にオンライン掲載されました。当社研究員の上田浩視、石井康祐も共著者として参加しています。

論文題目:Unlocking Three-Dimensional Electron and Ion Transport in High-Loading and Dense Lithium-Ion Battery Electrodes Assisted via Porous Graphene Networks 著者:Yosuke Ugata, Rei Matsumoto, Sera Sato, Jaejin Lim, Yong Min Lee, Hiroshi Ueda, Atsuo Omaru, Kosuke Ishii, Naoaki Yabuuchi DOI:10.1002/aenm.71677 論文:https://doi.org/10.1002/aenm.71677 研究内容の出典:横浜国立大学プレスリリースより

本研究はJST GteX(JPMJGX23S3)、ASPIRE(JPMJAP2313、JPMJAP2528)、さきがけ(JPMJPR25M2)などの支援により実施されました。

Advanced Energy Materialsは、Wileyグループのドイツの出版社Wiley-VCHが刊行する、エネルギー材料分野の有力な国際学術誌です。出版社公表のインパクトファクターは25.5。専門家の査読を経た掲載により、今回の性能改善とその仕組みを学術的な根拠とともに発信する成果となりました。インパクトファクターは、学術誌に掲載された論文の引用状況を示す指標です。

また、当社CSOの西原洋知東北大学教授らが執筆したGMSの専門書「Three-Dimensional Graphene: Graphene Mesosponge Synthesis, Characterization, and Applications」が、Wiley-VCHから2026年10月に刊行されました。GMSの合成・構造・特性・応用に加え、3DCで得られた電池応用・事業化の知見も紹介しています。

ISBN:978-3-527-35459-7 書籍情報:https://www.wiley-vch.de/en?option=com_eshop&view=product&isbn=9783527354597

■ GMSについて

GMSは、炭素1原子分の厚みでスポンジのような三次元構造を備えた「三次元型のグラフェン」素材です。柔軟性や多孔性、導電性、耐食性といった複数の優れた性質を併せ持つ革新的な材料であることから、電池における「容量を向上させようとすると別の特性が低下する」トレードオフ問題を解消し得る炭素材料として、国内外の電池・材料メーカーから注目を集めています。

■ 3DC 会社概要

企業名:株式会社3DC

代表者:黒田 拓馬・西原 洋知

設立:2022年2月

本社:宮城県仙台市青葉区片平2-1-1 東北大学 産学連携先端材料研究開発センター

川崎事業所:神奈川県川崎市幸区新川崎7-7 新川崎・創造のもり地区 AIRBIC A38&A41

事業内容:炭素材料の開発・製造・販売

HP:https://www.3dc.co.jp/ja

コンタクトフォーム:https://www.3dc.co.jp/ja/contact

メール:info@3dc.co.jp

研究開発人材を募集しています

電池への応用研究を担う「電池応用研究リサーチャー」を募集しています。川崎の電池応用チームを中心に、材料の評価や顧客との共同研究開発に取り組む仕事です。材料開発・製造プロセス開発などの募集職種も、採用ページでご案内しています。 採用情報:https://www.3dc.co.jp/ja/recruit

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株式会社3DC(本社:宮城県仙台市、代表取締役CEO:黒田拓馬)は、横浜国立大学の宇賀田洋介助教、藪内直明教授らとの共同研究により、当社が開発する炭素材料「Graphene MesoSponge®(GMS)」をリチウムイオン電池の正極に1重量%添加することで、急速放電性能が向上することを確認しました。

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高密度・厚膜の正極において、大きな電流で放電した際に取り出せる容量が、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を用いた正極の約1.5倍となりました。

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株式会社3DC 代表取締役CEO 黒田拓馬

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株式会社3DC 代表取締役CEO 黒田拓馬 コメント

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(出典:横浜国立大学プレスリリース 図1)

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Frequently Asked Questions (FAQ)

このニュースの要点は?

株式会社3DC(本社:宮城県仙台市、代表取締役CEO:黒田拓馬)は、横浜国立大学の宇賀田洋介助教、藪内直明教授らとの共同研究により、当社が開発する炭素材料「Graphene MesoSponge®(GMS)」をリチウムイオン電池の正極に1重量%添加することで、急速放電性能が向上することを確認しました。

原文に出てくる主な数字は?

高密度・厚膜の正極において、大きな電流で放電した際に取り出せる容量が、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を用いた正極の約1.5倍となりました。 株式会社3DC 代表取締役CEO 黒田拓馬

このニュースの出典と公開日時は?

出典:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000098727.html)。原文の公開日時:2026-11-05。