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令和8年10月29日
国土交通省では、予算・人員などが限られる中でも港湾管理者による港湾施設の維持管理が適切に実施される方策を検討するため、「港湾施設の持続可能な維持管理に向けた検討会」を開催しています。
令和7年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管路の破損に起因する道路陥没事故を受け、全てのインフラにおいて、戦略的なインフラマネジメントへの転換が求められており、港湾施設においても、これまで以上に計画的かつ効果的な維持管理を行っていく必要があります。
今年度は本検討会を2回開催し、維持管理に関して港湾関係者が今後5年間(令和8年度~12年度)を目安に取り組むべき事項をとりまとめた対応方針を策定します。
11月5日に開催する第8回検討会では、平成26年5月に策定した「今後の港湾施設の維持管理等の課題に対する対応方針」( https://www.mlit.go.jp/kowan/content/001734524.pdf )のフォローアップを行うとともに、新たな課題や取り組みの方向性等について検討を行います。
1 日 時:令和8年11月5日(木)10時00分から12時00分まで
2 場 所:一般財団法人 沿岸技術研究センター 会議室(オンライン併用)
(東京都港区西新橋1-14-2 新橋エス・ワイビル5階)
3 議 事:
(1)「今後の港湾施設の維持管理等の課題に対する対応方針」(平成26年5月)のフォローアップ
(2)港湾施設の維持管理に係る新たな課題と取り組み
(3)気候変動を勘案した維持管理計画の策定に関する維持管理計画策定ガイドラインの参考資料の作成について
4 構成員:添付資料「報道発表資料」の別紙1のとおり
5 その他:
(1)本検討会は、報道関係者に限り、冒頭のみカメラ撮りが可能です。撮影を希望される場合は、11月4日(水)14時までに、 添付資料「報道発表資料」の 【問合せ先】に記載のメールアドレスへ氏名(ふりがな)、所属、連絡先(電話番号、メールアドレス)をご連絡ください。
※ 取得した個人情報は適切に管理し、必要な用途以外に利用しません。
(2)本検討会は非公開ですが、議事概要及び会議資料については、後日、国土交通省ホームページにおいて公開する予定です。
(3)過去の検討会の議事概要・会議資料は以下に掲載しています。
https://www.mlit.go.jp/kowan/kowan_mn5_000037.html
添付資料
報道発表資料 (PDF形式:300KB)
お問い合わせ先
国土交通省港湾局技術企画課 朝日、鈴木、木原
TEL:03-5253-8111 (内線46-642,46-838) 直通 03-5253-8660
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添付資料1 今後の港湾施設の維持管理等の課題に対する 対応方針
平成 26 年 5 月 国土交通省 港湾局
0 はじめに
昨今、社会資本の老朽化に係る問題が各方面で顕在化し、国民の 社会資本ストックの将来に対する懸念が高まっている。 港湾分野においても高度経済成長期などに集中的に整備された各 種施設が急激に老朽化し始めているところであり、真に必要な社会 資本とのバランスを取りながら、戦略的に維持管理・更新を行い、 安全・安心の確保や施設の機能維持に向けた取り組みを如何に実施 するかが急務となっている。 このようななか、国土交通省港湾局では平成 24 年 10 月より、 「港 湾施設の維持管理等に関する検討会(座長:黒田勝彦神戸大学名誉 教授)」 (以下「検討会」という。)においてコストの縮減・平準化に 資する維持管理・更新改良のあり方などについて検討を重ねてきた。 検討会での議論を踏まえ、これまでに平成 25 年度には港湾法など 関係法令の改正を行い、適切な維持管理に必要な施設点検の規定な どを法令に位置づけるとともに、適切な維持管理に必要な点検診断 ガイドラインを策定するなど、戦略的な維持管理・更新に向けて取 り組んでいるところである。 今般、検討会での検討結果に基づき、国土交通省インフラ長寿命 化計画(行動計画) (平成 26 年 5 月 21 日)等も踏まえつつ、平成 26 年度から平成 32 年度までの期間に全ての港湾関係者が取り組むべき 事項を、今後の港湾施設の維持管理等の課題に対する対応方針とし て示すものである。
1 目次
はじめに 1.港湾施設を取り巻く現状と課題・・・・・・・・・・・・1 1)港湾施設の特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・1 2)港湾施設の老朽化の現状・・・・・・・・・・・・・1
3)港湾管理者における港湾施設の維持管理・更新の 取り組み状況 ・・・・・・・・・・・・3
4)港湾管理者における港湾施設の維持管理情報の 活用状況 ・・・・・・・・・・・・4
2.今後の港湾施設の維持管理等に関する取り組み ・・・・4 1)基本的な考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・4 2)今後の港湾施設の維持管理に関する取り組み ・・・5 取組項目①:維持管理を考慮した設計 ・・・・・・・5 取組項目②:港湾施設における点検診断 ・・・・・・5 取組項目③:維持管理に関する基準類の整備 ・・・・6 取組項目④:維持管理に関する技術者の育成・支援 ・6 取組項目⑤:維持管理に関する資格制度、入札・ 積算体系の構築・・・・・・・7 取組項目⑥:港湾分野における技術開発の促進 ・・・7 取組項目⑦:港湾施設の維持管理情報の活用 ・・・・8 取組項目⑧:港湾施設の維持管理に関する計画策定及び 港湾単位の戦略的な維持管理の推進・・9 取組項目⑨:民間施設における適切な維持管理の促進 ・・・10 おわりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
2 1.港湾施設を取り巻く現状と課題 1)港湾施設の特徴 港湾には、国有港湾施設、港湾管理者所有施設、及び民間所有施 設が混在するとともに、水域施設、外郭施設、係留施設、臨港交通 施設等の様々な種類の施設が一体となって機能し、1 つの港湾とし ての役割を果たしている。 このような港湾施設は下記の 3 点の特徴がある。 ① 港湾施設は、船舶の大型化等によって所定の機能が失われる等、 物理的な寿命よりも社会的な寿命のほうが短い場合が多いこと。 ② 港湾施設の多くは海中に没しており、施設の点検のほか、補修 等についても他のインフラと比較して多大な費用がかかるとと もに、制約条件も多いこと。 ③ 国有港湾施設については、国直轄事業による整備後、港湾管理 者に管理を委託するといった施設の所有者と管理者が異なる特 徴があるため、維持管理の推進にあたっては港湾管理者との連 携が不可欠であること。
■現状の課題 ・港湾施設は水中にある部材が多く、陸上からの目視点検のみで は、劣化状況の把握が困難 ・社会的要請の変化も踏まえた、港湾単位等における老朽化対策 の対応方針や優先順位の明確化が必要 ・国と港湾管理者で連携し、施設の集約や利用転換等も含めた、 ストックの全体の管理が必要 ・港湾を構成する重要要素である民間所有施設の維持管理状況が 不明
2)港湾施設の老朽化の現状 ① 港湾施設の老朽化 我が国において重要な役割を担う港湾施設であるが、主要な施設 である岸壁を見ると、今後20年で供用開始後50年以上を経過する施 設が全体の半数以上になるなど、高度経済成長期を中心に整備した 施設の老朽化が急激に進行することとなる。
1 <表1 港湾施設における供用開始後50年以上経過する施設の割合> 平成25年3月 10年後 20年後 ※1 港湾施設 約8% 約32% 約58% (岸壁) 国土交通省港湾局調べ ※1 国際戦略港湾、国際拠点港湾、重要港湾、地方港湾の公共岸壁(水深-4.5m以深)
②集中点検結果 国、港湾管理者、埠頭株式会社及びフェリー埠頭公社が所有し老朽 化が著しく進行した基幹的な港湾施設及び不特定多数の人々が利用 する港湾施設等(7,935 施設)について、平成 25 年度に集中点検を実 施したところ、約 16%の施設(1,267 施設)で不具合が発生していることが 確認された。 <表 2 港湾施設の集中点検結果> 不具合のあった施設数 点検実施 早急な措置が必要な施設 その他施設 施設所有者 施設数 施設数 対応済み 経過観察 未対応 (応急含む) (対応中含む) 国 3,298 810 306 59 0 247
港湾管理者 24,280 7,034 959 88 0 871 埠頭株式会社及び 106 91 2 2 0 0 フェリー埠頭公社 計 27,684 7,935 1,267 149 0 1,118
国土交通省港湾局調べ また、建設から数十年経過した施設において、建設時の設計図等の 施設情報が保管されていない事例や、維持管理を十分に考慮した設計 となっていない事例が見られ、施設情報のデータベース化に向けた取り 組みや、点検の実施を考慮した設計基準の検討を進める必要性が確 認された。
■現状の課題 ・維持管理を考慮した設計手法が十分確立されていない ・国有港湾施設の設計段階における港湾管理者の参画が不十分 ・施設構造の特性を踏まえた点検診断に係る基準が十分確立され ていない ・設計図、竣工図を整理・保存する仕組みが確立されていない ・従前の維持管理計画において内容が不十分な例が見られる ・効率的な維持管理・更新を行うための利便性の高いデータベー スが構築されていない
2 3)港湾管理者における港湾施設の維持管理・更新の取り組み状況 港湾施設の維持管理・更新の取り組みについて、地方公共団体(港 湾管理者)に対しアンケート調査による実態把握を行った。
① 地方公共団体(港湾管理者)の維持管理担当職員数 維持管理等の業務を担当する職員数及びそのうちの技術職員数に ついて調査したところ、担当職員数が5人未満の地方公共団体が半数 以上、さらに技術職員数が5人未満の地方公共団体が6割以上である ことが判明した。 <表3 維持管理等の業務に携わる職員数>
<表4 維持管理等の業務に携わる技術職員数>
国土交通省総合政策局調べ
② 地方公共団体(港湾管理者)における港湾施設の巡視・点検について 港湾の公共構造物・公共施設における巡視・点検の実施状況を調 査したところ、約5割の地方公共団体において十分な施設点検がな されていない状況であることが判明した。 <表 5 港湾の公共構造物・公共施設における巡視・点検の実施有無> 48.6% 2.1% 巡視・点検の両方を行っている 51.4% 38.6% 7.9% 巡視のみ行っている 点検のみ行っている 巡視・点検は行っていない 0% 20% 40% 60% 80% 100% 国土交通省総合政策局調べ ■現状の課題 ・施設所有者及び施設管理者の維持管理に関する技術力の低下、 技術者の不足 ・業務委託による点検・診断等が円滑に行えるよう、技術者・技 能者の育成を図ると共に、維持管理の実態に即した発注面の取 り組みが必要
3 4)港湾管理者における港湾施設の維持管理情報の活用状況 地方公共団体(港湾管理者)における港湾施設の維持管理情報の 取り組みについて、アンケート調査による実態把握を行ったところ、 港湾施設の維持管理に関するデータベース(以下、データベースと いう。)は全体の8割以上の地方公共団体において、所有及び開発さ れていないことが判明した。また、データベースを所有していない 地方公共団体(港湾管理者)を対象に、データベースの必要性の有 無について調査したところ、約6割の地方公共団体(港湾管理者)が 必要であると回答した。 <表 6 データベース所有状況> <表 7 データベースの必要性の有無に関する意識調査>
必要 70 (61.4%) 不要 28 (24.6%) その他 16 (14.0%)
国土交通省港湾局調べ
■現状の課題 ・効率的な維持管理・更新を行うための利便性の高いデータベー スが構築されていない(再掲) ・維持管理情報の共有が不十分
2.今後の港湾施設の維持管理等に関する取り組み
1)基本的な考え方 今後、急速に老朽化が進行する港湾施設について、厳しい財政状 況等我が国の情勢を踏まえつつ、ライフサイクルコストの縮減や施 設機能を安定的に確保するため、予防保全の考え方に基づいた維持 管理・更新を一層進める必要がある。 そのため、新たな点検診断ガイドラインの整備や、入札契約制度 及び維持管理に関する積算基準の整備等、維持管理の現場を支える
4 ための制度構築のほか、点検や補修技術等にかかる新技術の開発促 進、維持管理情報の蓄積、維持管理の理想的な体制の検討、維持管 理に関する適切な計画の策定等について、様々な視点から公共施設 に留まらず、民間施設を含め総合的かつ重点的に取り組んでいく必 要がある。
2)今後の港湾施設の維持管理に関する取り組み 【取組項目①:維持管理を考慮した設計】 ■現状の課題 ・維持管理を考慮した設計手法が十分確立されていない ・国有港湾施設の設計段階における港湾管理者の参画が不十分
■取組内容 ・港湾施設を整備するにあたって、施設整備後の施設点検及び維 持補修が容易となるよう十分に考慮した設計手法を検討する <検討項目> *桟橋上部工下面の点検が容易になるような工夫(クリアラン スの確保や点検歩廊の設置等) *消波ブロック被覆堤の「キツツキ現象」を把握するため、防 波堤上部に点検孔を設置(防波堤本体の中詰砂の吸い出しの 確認) *国(直轄事務所)と港湾管理者間で十分協議を行ったうえで、 維持管理上の制約条件や維持管理コスト等の配慮 *点検等の維持管理に配慮した設計の「前提条件」(隣接施設 と同様の構造形式の検討(点検の連続性等))の設定
【取組項目②:港湾施設における点検診断】 ■現状の課題 ・施設構造の特性を踏まえた点検診断に係る基準が十分確立され ていない ・設計図、竣工図を整理・保存する仕組みが確立されていない ■取組内容 ・新たに策定した「港湾の施設の点検診断ガイドライン(案)※2」 に基づき、施設の構造特性や劣化箇所等を踏まえた適切な点検 を推進する
5 ・限られた予算の中で、全ての港湾施設に対して確実な点検が実 施できるよう、施設の重要度※3に応じて点検のメリハリを付け る ・港湾施設点検の際に必要となる設計の基礎資料(「設計図」及 び「竣工図」)の保存体制、保存システムを確立する ※2 港湾の施設の点検診断ガイドライン(案) 実行可能かつ必要最低限の労力で最大限の効果を期待できる点検基準としたも のであり、限られた人員、財源、技術力のなかで、施設管理者自らが点検を行う ことを想定した点検方法、点検項目、点検周期等を定めている。 ※3 施設の重要度は、施設毎に重要性を選別し、特に重要な施設を「重点点検施設」 とし、経済活動に重大な影響を及ぼす施設、防災上重要な施設、損壊が人命に重 大な影響を及ぼす施設等を対象施設とすることで点検の重点化を行う。
【取組項目③:維持管理に関する基準類の整備】 ■現状の課題 ・従前の維持管理計画において内容が不十分な例が見られる
■取組内容 ・維持管理に係る基準類を整備する ・今後の知見の蓄積に応じて維持管理に係る基準類を見直す ・国において統一的な維持管理計画策定の手引きを作成する <維持管理計画の見直しに向けた考え方> *維持管理計画の策定にあたって、港湾の特殊性を勘案した 維持管理計画の対象期間やライフサイクルコストの検討期 間、縮減の考え方等を示す *維持管理計画に必要な内容について維持管理に必要な情報 を厳選し維持管理計画の簡略化(スリム化)を図る
【取組項目④:維持管理に関する技術者の育成・支援】 ■現状の課題 ・施設所有者及び施設管理者の維持管理に関する技術力の低下、 技術者の不足 ■取組内容 ・施設所有者及び施設管理者の維持管理に関する技術力の向上を 図るため、国土交通省等において国直轄職員、港湾管理者、民 間施設所有者向けに維持管理の研修、講習会等を実施する ・維持管理に関する民間資格制度等のノウハウを活用し、維持管 理の技術力の向上を図る 6 ・既に設置している港湾管理者、民間施設所有者向けの維持管理 の技術相談窓口を更に充実(各整備局等の技術調査事務所との 連携)させ、維持管理における各種相談について迅速かつ的確 に対応する ・施設所有者及び施設管理者自らが維持管理に関する民間資格等 を活用することにより、維持管理の技術力向上を図るとともに、 発注者の資質向上を促進する ・将来的には、効率的、効果的な維持管理・更新の仕組みについ て、国や港湾管理者の枠組みを超えた新たな維持管理支援体制 を検討する
【取組項目⑤:維持管理に関する資格制度、入札・積算体系の構築】 ■現状の課題 ・業務委託による点検・診断等が円滑に行えるよう、技術者・技 能者の育成を図ると共に、維持管理の実態に即した発注面の取 り組みが必要 ■取組内容 ・維持管理計画に基づいた施設の詳細点検診断・評価及び維持工 事等を実施する場合は、一定以上の技能水準を有する者の下で 行うことを標準とし、そのために港湾施設の診断に係る民間資 格制度等の活用を推進する ・維持管理・更新に関する工事の発注ロットを工夫(拡大、集約) すること等により民間企業の参入を促進する ・発注にあたって必要となる積算の基準について、維持・更新に 関する工事の実態調査を実施した上で、適正な積算歩掛を確立 する
【取組項目⑥:港湾分野における技術開発の促進】 ■現状の課題 ・港湾施設は水中にある部材が多く、陸上からの目視点検の みでは劣化状況の把握が困難
■取組内容 ・国において、港湾施設の維持管理にかかる技術開発の取り組 みについて広く情報発信を行う ・国が(独)港湾空港技術研究所等と連携を図り、施設点検や 7 モニタリングにかかる新技術の開発を促進する ・施設の老朽化に対応する補修・改良技術について、国と(独) 港湾空港技術研究所等が連携し、効率的かつ効果的な新技術 を開発促進する ・民間技術の活用も重要となることから、NETIS(公共工 事における新技術活用システム)を活用し、民間等の新技術 を公募するとともに、応募された技術のうち高い効果が見込 まれるものは、現場で試行等を行い、性能等を評価すること で、実用化の検討を行う
【取組項目⑦:港湾施設の維持管理情報の活用】 ■現状の課題 ・効率的な維持管理・更新を行うための利便性の高いデータベー スが構築されていない ・維持管理情報の共有が不十分
■取組内容 ・設計時、施工時の条件や、定期点検の結果、補修工事実施記録 等の維持管理情報について利便性の高いデータベースを構築す る ・データベースの構築の際に、入力やデータ登録の簡略化を図る ・構築した維持管理情報のデータベースについて、活用を希望す る港湾管理者へデータベースのシステムを提供し、港湾管理者 が行う維持管理業務の技術支援を行う ・自ら維持管理情報データベースを構築しようとする港湾管理者 に対して、国との情報共有が可能となるよう検討を行う ・行政間での維持管理情報の的確な共有化は勿論のこと、必要に 応じて港湾施設を所有する民間会社とも維持管理情報を共有※4 する ・公共施設の維持管理情報のなかで公表すべき維持管理情報(利 用制限等の措置を講じた施設等)は、インターネット等におい てより一層の情報の公表に努める ・将来的には膨大な維持管理情報を効率的に運用するため、デー タベースを活用した維持管理情報の一元化に向けた運営体制の 構築など、情報管理のあり方やその運用について幅広く検討す る
8 ※4 維持管理情報の蓄積・共有することのメリット 定期点検や維持補修、さらには大規模改良の実績情報等をデータベース化す ることにより、維持管理に係る港湾行政を行う基礎統計資料等としても活用 することが可能となる。
【取組項目⑧:港湾施設の維持管理に関する計画策定及び港湾単位 の戦略的な維持管理の推進】 ■現状の課題 ・社会的要請の変化も踏まえた港湾単位等における老朽化対策の 対応方針や、優先順位の明確化が必要 ・国と港湾管理者で連携し、施設の集約や利用転換等、ストック の全体の管理が必要
■取組内容 ・施設毎に点検診断計画と今後の維持管理の方針を定める維持管 理計画及び港湾単位の各施設の維持管理・更新の対応方針を定 める予防保全計画の策定を推進する ・施設管理者による港湾施設の適切な維持管理が可能となるよう、 国による技術的支援や財政的支援を通じた迅速な維持管理計画 の策定等に取り組むほか、国と港湾管理者が密接に連携し、適 切な維持管理体制を構築する ・施設毎の維持管理計画の内容を踏まえ、老朽化対策の対応方針 や、優先順位を示す予防保全計画について、維持管理計画同様、 国と港湾管理者が定期的に協議し、所要の見直しを行う ・維持管理計画及び予防保全計画等で規定した対応方針等に基づ き、適切な時期に老朽化対策を講じることによってライフサイ クルコストの縮減及び施設の延命化を行う ・老朽化対策と相まって、陳腐化している施設については、将来 的に廃止や、別の用途への利用転換、更に施設の集約化を積極 的に行い、既存ストックを削減しつつ、必要な港湾機能の確保 を図る等、的確なストック全体の管理を実施し、戦略的な維持 管理を推進する ・予防保全計画については、将来的には港湾単位等にとどまらず、 国際海上コンテナターミナルや旅客船ターミナル等の広域的な 利用が考えられる港湾施設については湾単位等(東京湾、伊勢 湾、同一港湾管理者内の港湾等)の広域的視点をもって検討す る
9 【取組項目⑨:民間施設における適切な維持管理の促進】 ■現状の課題 ・民間所有施設の維持管理状況が不明 ■取組内容 ・公共施設のみならず、民間施設における適切な維持管理の実施 も重要であることから、維持管理計画策定を促進する ・民間施設所有者において策定される維持管理計画や「港湾の施 設の点検診断ガイドライン(案)」の内容を踏まえた点検診断 等について、国が技術支援できる体制を構築する ・特定技術基準対象施設※5についても、港湾管理者において実施 する維持管理状況の報告の聴取、立入検査等の制度について、 適切な運用が図られるよう国が技術支援できる体制を構築する ※5 技術基準対象施設であって、非常災害により損壊した場合に船舶の交通に支障 を及ぼす恐れのあるものとして港湾区域内及び港湾区域外20m以内の地域内に 存する外郭施設、係留施設、橋梁並びにトンネルの構造を有する道路、鉄道及 び軌道、固定式荷役機械及び軌道走行式荷役機械、廃棄物埋立護岸。
おわりに
本方針における、各種施策の実現にあたっては、今後の社会情勢 等の変化等を踏まえつつ、国土交通省のみならず港湾管理者、民間 施設所有者等も含めた全ての港湾関係者において、維持管理・更新 に係る課題の解決に向けた取り組みが着実かつ確実に進められ、よ り的確な維持管理がなされることが必要である。
10 港湾施設の維持管理等に関する検討会 委員名簿
<有識者>
○ 黒田 勝彦 神戸大学名誉教授
小林 潔司 京都大学経営管理大学院経営研究センター長・教授
横田 弘 北海道大学大学院工学研究院 教授
岩波 光保 東京工業大学大学院 教授
○は座長
<オブザーバー>
山路 徹 (独)港湾空港技術研究所 構造研究領域長
<行政関係者>
菊地身智雄 港湾局計画課長
(松原 裕)
下司 弘之 港湾局技術企画課長
(大脇 崇)
※( )は前任者
11
添付資料2 令和8年 10 月 29 日 港湾局技術企画課
港湾施設の計画的かつ効果的な維持管理に向け、対応方針の見直しへ ~「港湾施設の持続可能な維持管理に向けた検討会(第8回)」を開催します~
国土交通省では、予算・人員などが限られる中でも港湾管理者による港湾施設の維持管理が適切に実施 される方策を検討するため、 「港湾施設の持続可能な維持管理に向けた検討会」を開催しています。 令和7年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管路の破損に起因する道路陥没事故を受け、全てのイン フラにおいて、戦略的なインフラマネジメントへの転換が求められており、港湾施設においても、これま で以上に計画的かつ効果的な維持管理を行っていく必要があります。 今年度は本検討会を2回開催し、維持管理に関して港湾関係者が今後5年間(令和8年度~12 年度)を 目安に取り組むべき事項をとりまとめた対応方針を策定します。 11 月5日に開催する第8回検討会では、平成 26 年5月に策定した「今後の港湾施設の維持管理等の課題 に対する対応方針」 (https://www.mlit.go.jp/kowan/content/001734524.pdf)のフォローアップを行うと ともに、新たな課題や取り組みの方向性等について検討を行います。
1 日 時:令和8年 11 月5日(木)10 時 00 分から 12 時 00 分まで
2 場 所:一般財団法人 沿岸技術研究センター 会議室(オンライン併用) (東京都港区西新橋 1-14-2 新橋エス・ワイビル5階)
3 議 事: (1)「今後の港湾施設の維持管理等の課題に対する対応方針」(平成 26 年5月)のフォローアップ (2)港湾施設の維持管理に係る新たな課題と取り組み (3)気候変動を勘案した維持管理計画の策定に関する維持管理計画策定ガイドラインの参考資料の 作成について
4 構成員:別紙1のとおり
5 その他: (1)本検討会は、報道関係者に限り、冒頭のみカメラ撮りが可能です。撮影を希望される場合は、 11 月4日(水)14 時までに、【問合せ先】に記載のメールアドレスへ氏名(ふりがな)、所属、連 絡先(電話番号、メールアドレス)をご連絡ください。 ※ 取得した個人情報は適切に管理し、必要な用途以外に利用しません。 (2)本検討会は非公開ですが、議事概要及び会議資料については、後日、国土交通省ホームページ において公開する予定です。 (3)過去の検討会の議事概要・会議資料は以下に掲載しています。 https://www.mlit.go.jp/kowan/kowan_mn5_000037.html 【問合せ先】 港湾局 技術企画課 港湾工事高度化室 朝日、鈴木、木原 代表:03-5253-8111(内線 46-642,46-838) 、03-5253-8660(直通) Mail:hqt-portsingijyutu★gxb.mlit.go.jp (メール送信の際は「★」を「@」に置き換えてください) 別紙1
港湾施設の持続可能な維持管理に向けた検討会 構成員
<学識経験者>
○横田 弘 北海道大学大学院工学研究院 名誉教授 岩波 光保 東京科学大学環境・社会理工学院土木・環境工学系 教授
<関係団体>
網野 貴彦 海洋・港湾構造物維持管理士会 会長
<港湾管理者>
伊藤 直樹 横須賀市 港湾部長 新村 貴史 広島県 土木建築局 空港港湾担当部長
<研究所>
加藤 絵万 国土技術政策総合研究所 港湾・沿岸海洋研究部 港湾メンテナンス研究室長 山路 徹 (国研)海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所 構造研究領域長
※ ○:検討会座長 本検討会の経緯 別紙2
➢ 港湾施設の急速な老朽化の進展が見込まれる中、港湾施設を管理する港湾管理者の人員面、技術面及び財政 面での課題が顕在化しており、港湾施設の維持管理が十分にできていない状況が認められる。 ➢ そこで、「港湾施設の持続可能な維持管理に向けた検討会」を立ち上げ、港湾施設の維持管理における点検診 断の効率化等を検討。 ➢ 今年度は本検討会を2回開催し、維持管理に関して港湾関係者が今後5年間(令和8年度~12年度)を目安に取 り組むべき事項をとりまとめた対応方針の策定を予定。
(検討会スケジュール)
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
開催日 R6.2.7 R6.3.19 R6.11.14 R7.1.16 R7.3.6 R8.1.8 R8.3.4 R8.11.5 R9.1~2
維持管理情報DBの点検記 分析手法の 中間報告 最終報告 録分析(劣化速度等) 提示
新技術及びICT活用の 中間報告 → 最終報告 現状整理
主 改訂の方向 改訂案の 参考資料の ガ 点検診断GL → イ 見直しの 性の提示 提示 拡充 要 ド 方向性の 議 ラ 維持管理計画策定GL 確認 改訂の方向 改訂案の 参考資料の イ → 事 ン (第1部 総論) 性の提示 提示 拡充 見 直 維持管理計画策定GL 改訂の方向 参考資料の拡充 し 作成事例の見直し (第2部 作成事例) 性の提示
対応状況の確 新たな課題と取 対応方針(H26d)の見直し 認と評価、新た 組み、R8d見直 な課題と取組み し案