新聞正文
画像1:nWater メインビジュアル
LCA(ライフサイクルアセスメント)専門のコンサルティングを行う株式会社Green Guardian(本社:茨城県牛久市、代表取締役:小野雄也)は、企業・製品・サプライチェーンの水利用をグローバルからローカルまで評価するウォーターフットプリント・水リスク評価サービス「nWater(エヌウォーター)」の提供を2026年10月1日に開始し、サービスサイトを公開しました。
CDP Water SecurityやTNFDへの対応で水リスクを把握した企業が、次に「どの拠点・原材料・時期を優先するか」を判断できるよう支援します。
nWaterは、顧客が自ら操作するツールではありません。
当社のLCA専門家が、2,000万件を超える独自データベースを用いてデータの整理・算定・結果の解釈を担い、優先施策の検討や情報開示まで伴走して支援します。水消費の影響評価手法「AWARE」の開発者の一人である国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)の本下晶晴氏に技術支援をいただきました。
サービスサイト:https://www.greenguardian.co.jp/water-footprint
■ 背景:水リスク評価は、ゴールではない
CDP Water Securityへの回答や、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)の枠組みに沿った情報開示に取り組む企業では、WRI AqueductやWWF Water Risk Filterなどを用いて拠点の水リスクを把握する企業が増えています。
一方で、把握した先の「どの事業・どの原材料・どの拠点に、どの時期に手を打つべきか」という経営判断にまでつながっていないケースが少なくありません。その背景には、次の3つの「見えにくさ」があります。
- 水消費の大半は、自社の外側にある
当社が食品製造業を想定して行ったサンプルプロジェクトでは、水消費量の約70%が麦類・野菜・飼料作物などの原料栽培段階で発生していました。
一方、自社の事業所取水は約27%でした。自社拠点の取水データだけでは、原材料の生産段階を含む上流の水利用は把握できません。
- 「量」と「影響」は違う
同じサンプルでは、水消費量のうち水ストレスの影響評価(AWARE)の対象となる水は42%でした(上の70%・27%とは別の軸の数値です)。
本試算では、雨水や回収水は影響評価の対象外としています。使った水の「量」と、地域の水不足の程度を踏まえた「潜在的な影響」を分けて見ないと、打ち手を誤るおそれがあります。
画像2:ある食品メーカーの水の内訳(試算例)
- 年平均では、季節による差が埋もれる
同じサンプルのうち月別の内訳を把握できた部分(影響評価合計の83%)を月ごとに評価すると、8月の影響は月平均の3.4倍、最も小さい1月の27倍に達し、その年間影響の57%が6〜8月に集中していました。年平均という1本の線の下では、灌漑が集中する時期と渇水期が重なる「死角」が見えなくなります。
画像3:月別に見た水ストレス影響(試算例)
※数値はいずれもnWaterサンプルプロジェクト(食品製造業の組織ウォーターフットプリント)の試算例です(データ年2026年、影響評価:AWARE 2.0+月別係数)。業種・製品・算定条件により内訳は異なります。
■ nWaterの特長
① 世界で絞り込み、必要な場所を深く見る
地域ごとの水不足の程度を考慮して水消費の潜在的影響を評価する国際的な手法「AWARE 2.0」により、国・州レベルで世界の水ストレスを評価します。
サプライチェーン・拠点・原材料からホットスポット(優先領域)を抽出したうえで、日本国内は市区町村×月次の粒度で詳細に分析します。
② 企業の活動データから、意思決定につながるインサイトへ
拠点・生産・調達などのデータから、原材料の調達先を含むバリューチェーン全体の水リスクを評価します。
自社拠点だけでなく、原材料の栽培・製造など上流工程で消費される水まで対象とし、入手できる活動データの範囲で水利用と水ストレス影響の全体像を整理します。
評価には、当社が構築した2,000万件超の独自データベース(【★収録データの種類 例:原材料別の水消費原単位、国・地域別および日本の市区町村別・月別の水ストレス係数 など】、【2026年10月】現在)を用います。
公開ツールでは国・流域単位にとどまりがちな評価を、原材料・調達地域・時期まで分解して推計できることが、nWaterの分析の土台です。
③ 分析して終わりにしない、専門家の伴走
ウォーターフットプリントとLCAの専門家が分析から解釈まで担います。
評価ツールを自社で使いこなす必要はありません。結果をもとに、優先施策の検討、投資判断、開示資料の作成までを支援します。
■ 提供サービス
Water Footprint Assessment(カスタマイズ詳細分析)
企業・製品・サプライチェーンを対象に、目的に合わせたウォーターフットプリント・水リスク評価を行います。
■ 想定される活用場面
・ サステナビリティ・ESG部門:水リスクの把握と開示対応
・ 調達・サプライチェーン部門:サプライヤーの水リスク評価と調達戦略
・ 事業戦略・投資判断:新規拠点の立地評価、M&A時のデューデリジェンス
・ リスク管理・BCP:事業継続性の評価、リスク低減策の検討
■ 技術支援者のご紹介
本下 晶晴 氏(国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研) ネイチャーポジティブ技術実装研究センター 研究チーム長、博士(工学))
2010年頃から、国際研究ネットワークWULCA(Water Use in LCA)の中核メンバーとして、LCAにおける水利用の影響評価手法の国際的な開発・標準化に取り組む。現在世界で広く使われている水消費の影響評価手法AWAREの開発者の一人。UNEP Life Cycle InitiativeのGLAMプロジェクトにも主要メンバーとして参画している。2024年、「ウォーターフットプリントにおける影響評価モデルの開発とその普及」で日本LCA学会功績賞を受賞。
■ 代表コメント
小野 雄也(株式会社Green Guardian 代表取締役/nWater開発者)
水はCO2と違い、「どこで・いつ使うか」で重みが大きく変わります。同じ1トンの水でも、地域や季節によって意味がまったく違う。それにもかかわらず、多くの評価は年平均・国単位にとどまり、「リスクは分かった。でも、次に何をすればいいのか分からない」という声を多く聞いてきました。nWaterは、LCA分野で20年以上研究と実務に携わってきた経験を生かし、その“次の一手”を企業の皆さまと一緒に考えるためのサービスです。開示の数字を埋めるためだけでなく、事業と調達の意思決定に使える水リスク評価を届けていきます。
■ 無料相談のご案内
初回30分のオンライン無料相談では、実データを使った試算とデモをご覧いただけます。
ご状況を伺ったうえで、進め方とお見積りをご提案します。状況の整理だけでもお気軽にご利用ください。
お申し込み(ページ下部のフォームから。2営業日以内にご連絡します):
https://www.greenguardian.co.jp/water-footprint
■ 株式会社Green Guardianについて
LCAの研究で博士号を持つ代表を中心に、製品・組織のLCA、Scope3算定、TNFD対応、第三者認証(クリティカルレビュー)などのコンサルティングを行っています。代表はLCA分野で20年以上の研究・実務経験を持ち、当社の支援実績は累計100件以上です。計画から実践・活用まで伴走する支援を強みとしています。
社名:株式会社Green Guardian
代表者:代表取締役 小野雄也
設立:2018年4月11日
所在地:茨城県牛久市さくら台3-45-10
事業内容:LCA(ライフサイクルアセスメント)事業、地域経済活性化事業、社会価値の見える化事業
URL:https://www.greenguardian.co.jp/