新聞正文
株式会社TKC(本社:栃木県宇都宮市/代表取締役社長:飯塚真規)、森永乳業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:大貫陽一、以下「森永乳業」)、株式会社ワークスアプリケーションズ(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:秦修、以下「WAP」)は、国際標準規格「Peppol(ペポル)」を活用し、実取引におけるTKCから森永乳業への請求書の授受をデジタルインボイスで実施しました。
具体的には、TKCが「インボイス・マネジャー2026」を通じてPeppol形式のデジタルインボイスを発行し、森永乳業はWAPの「HUEデジタルインボイス」を通じて受領・保存し、後続の経理処理に活用します。
異なるサービスを利用する企業間でも、Peppolを通じて請求書の発行から受領、保存、業務活用までをデジタルでつなげられることを実取引で示したものです。3社は今回の知見を生かし、Peppolに対応する取引先との接続拡大と、これから対応を検討する企業への支援を進めます。
■背景
企業間取引における請求書のデジタル化が進む一方、紙やPDFを前提とした業務運用も依然として多く残っています。請求書を構造化データとしてシステム間で直接連携できるデジタルインボイスは、手入力や確認作業を削減し、後続の経理処理まで含めた業務変革を実現する手段として期待されています。
森永乳業では、受領請求書のペーパーレス化と経理業務の効率化に向け、2024年から請求書受領業務の本格的な見直しに着手しました。単に紙を電子データに置き換えるのではなく、受領したデータを後続業務に活用し、請求書業務全体を変革することを目指しています。
その基盤として、2024年10月からWAPの「HUEデジタルインボイス」を導入し、一部の取引先との間でPeppolによるデジタルインボイスの受領を開始しています。
大手企業では取引先が多く、請求書の発行・受領に利用するサービスやデータ形式も多岐にわたります。実取引でデジタルインボイスを活用するには発行側と受領側の双方の対応が必要なことから、個別企業の取り組みにとどめず、取引先を巻き込んで利用を広げることが重要です。
森永乳業は、「売り手も買い手も様子見をしているだけでは何も変わらない」との考えから、「業界全体のデジタル化を見据え」、取引先とともにデジタル化を進めています。TKCとWAPはこの方針に賛同し、今回の取り組みを実施しました。
■取り組みの概要
TKCとWAPは、デジタルインボイス推進協議会(EIPA)の幹事法人として、Peppolを活用したデジタルインボイスの普及に取り組んでいます。
今回、TKCは新たな個別開発を行うことなく、「インボイス・マネジャー2026」を利用してPeppol形式のデジタルインボイスを発行しました。森永乳業は「HUEデジタルインボイス」を通じて請求書データを受領・保存し、後続の経理処理に活用します。
今回の請求書連携では、以下のプロセスをデジタルで実施しています。
・TKCが「インボイス・マネジャー2026」でデジタルインボイスを発行
・Peppolネットワーク(アクセスポイント)を通じて森永乳業へ送信
・森永乳業が「HUEデジタルインボイス」で受領・保存
・受領データを会計処理などの後続業務に活用
これにより、発行側と受領側が異なるサービスを利用している場合でも、一連の請求書業務をデジタルでつなげられることを確認しました。
■今回の取り組みの意義
Peppolは、特定の取引先やサービスごとに個別の仕組みを構築することなく、共通の標準仕様に基づいて請求書データを送受信するためのネットワークです。
今回、TKCの「インボイス・マネジャー2026」とWAPの「HUEデジタルインボイス」の間で継続的な送受信を実現したことは、Peppolの相互接続性を実取引で示すものです。
請求書を画像ではなく構造化データとして送受信することで、以下の効果が期待できます。
・手入力やOCR処理、確認作業の削減
・入力ミスの防止
・請求書の受領・保管業務の効率化
・後続の会計処理へのデータ活用
・請求書業務の自動化・標準化
特に、多数の取引先と複数の請求書受領手段を抱える大手企業にとって、取引先が利用するサービスの違いを意識せずに接続できることは、請求書業務全体のデジタル化を進めるうえで重要な意味を持ちます。
■今後の展望
TKC、森永乳業、WAPは、今回の取り組みを個別の企業間連携にとどめず、Peppolを活用した企業間取引の普及につなげます。
TKCは、Peppolによるデジタルインボイスの発行環境を提供し、発行企業の円滑な移行と利用拡大を支援します。
森永乳業は、Peppolによるデジタルインボイスを発行する取引先を段階的に拡大し、取引先とともに請求書業務の効率化を進めます。さらには持続可能なサプライチェーンの構築、バックオフィス改革へとつなげていきます。
WAPは、「HUEデジタルインボイス」における他社サービスとの連携を強化し、受領企業とその取引先が利用しやすい環境の整備と、受領後の経理処理を含む業務のデジタル化を支援します。
3社は、今回の実取引から得られた接続・運用上の知見を共有し、企業や利用サービスの違いを越えてデジタルインボイスを利用できる環境を広げることで、企業間取引の標準化と生産性向上に貢献してまいります。
<ご参考>
■ペポルインボイスとは
ペポルインボイスは、PDF等の電子インボイスと異なる、標準化され構造化されたデジタルインボイスであり、受信した企業は、AI-OCR等を利用することなく、受信したデータを100%の精度で会計・支払い業務といった後工程で活用できます。
国税庁や財務省が推進するデジタルシームレスの条件として、電子取引データの受信から記帳に至るプロセスにおける金額の訂正・削除の防止等が盛り込まれています。ペポルインボイスは、このデジタルシームレスを実現する、経理業務のDX化(デジタルトランスフォーメーション)に最適なツールであり、TKCは日本におけるペポルインボイスのさらなる普及に貢献してまいります。
■Peppol(ペポル)とは
請求書などの電子文書をネットワーク上でやり取りするための「文書仕様」「運用ルール」「ネットワーク」の標準仕様です。ベルギーに本部を置く国際的な非営利組織Open Peppolによって管理され、欧州各国、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドなど世界30カ国以上で利用されているほか、日本でもデジタル庁がこれをベースとした日本のデジタルインボイスの標準仕様(JP PINT)を公開しています。
Peppolでは、「4コーナーモデル」というアーキティクチャが採用されており、電子メールのように送り手と受け手のそれぞれのアクセスポイントを経由して、送受信を行います。この仕組みにより、双方が利用するシステムが異なっていても、Peppolネットワークに参加する、全てのユーザとやり取りすることができます。
▼ペポルインボイスの詳細は、こちらのURLから
https://www.tkc.jp/lp/peppol/
■「インボイス・マネジャー2026」について
インボイス・マネジャーは、電子帳簿保存法に定める電子取引データの保存およびスキャナ保存制度の要件や、デジタルインボイスの送受信に対応したクラウドサービスです。 2022年12月にペポルインボイスを送受信する機能を搭載しました。
▼「インボイス・マネジャー2026」製品紹介サイトはこちらから
https://www.tkc.jp/consolidate/invoicemanager/
■【株式会社TKC会社概要】
代表取締役 飯塚真規
住所 栃木県宇都宮市鶴田町1758番地
資本金 57億円
設立 1966(昭和41)年10月22日
URL https://www.tkc.jp/
以上