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株式会社UPDATER(本社:東京都世田谷区、代表取締役:大石英司、以下「UPDATER」)が運営する海外の生産・調達拠点を再生可能エネルギーで支える事業「Pole Solar(ポレソーラー)」は、2026年9月15日(火)にタンザニアに本社を置く現地EPC(設計・調達・施工)企業Photons Energy Ltd(本社:タンザニア連合共和国アルーシャ州アルーシャ市、マネージングディレクター:Thomas Richard、以下「Photons Energy」)との間で、戦略的パートナーシップを締結したことをお知らせします。
日本にゴマやコーヒー豆を輸出するタンザニアでは、水力発電が発電量の約6割を占める主要な電源となっています※1。一方、気候変動に伴う干ばつや水資源の変動、設備・送配電網の課題、電力需要の増加などを背景に、安定した電力供給が課題となっています※2。こうした電力の不安定さは、現地の生産活動だけでなく、日本へとつながるサプライチェーンにも影響を与えます。
「Pole Solar」では、Photons Energyとの連携により、オンサイトPPAなど系統電力への依存を抑えた電源を生産現場に導入。供給の安定と生産効率の向上、そして脱炭素化を実現し、2030年度までにアフリカで発電容量1GWの分散型電源構築を目指します。
※1 Energy and Water Utilities Regulatory Authority(EWURA)|The Electricity Sub-Sector Regulatory Performance Report for the Financial Year 2024/25|2026年3月|https://www.ewura.go.tz/index.php/publications/performance-report
※2 World Bank|Tanzania Country Climate and Development Report|2024年12月|https://www.worldbank.org/en/country/tanzania/publication/ccdr
背景
▲UPDATERによる現地(タンザニア)視察の様子
日本企業全体で見ると、アフリカとの貿易・投資規模はまだ大きくありませんが、重要鉱物に加え、ゴマ、コーヒー、カカオ、タコなど日本の暮らしに身近な原料の供給地域としても、存在感を持っています。
こうした原料の安定調達に重要なのが、電力インフラです。アフリカでは、電力供給が不安定な地域が広く見られます。要因は発電設備の老朽化、送電網の脆弱さ、需要の急増など国や地域によって異なりますが、水力発電が主要な地域では、気候変動に伴う干ばつや降雨パターンの変化が、発電量の低下につながるリスクが指摘されています※3。頻発する停電は事業活動にも影響を及ぼしており、たとえばタンザニアでは、停電による損失が企業の年間売上の約15%に相当するとの分析もあります※4。
さらに気候変動は、アフリカの農産物の生産条件そのものも変えつつあります。東アフリカでは、世界の平均気温が産業革命前と比べて1.5~2℃上昇した場合、コーヒーの栽培適性が10~30%低下し、栽培地域がより標高の高い地域へ移動すると予測されています※5。
日本に原料を届けるアフリカ各地の生産・加工拠点では、電力の不安定さや気候変動が、生産地の変化や生産量・品質の安定性、ひいては日本への供給そのものを左右する、サプライチェーン上のリスクとなっています。こうしたリスクを軽減するためにも、安定した電力を確保すると同時に、電力そのものを脱炭素化していく重要性が高まってきました。
そこでUPDATERでは、「みんな電力」で培った電力に関する多様なノウハウを生かし、こうしたサプライチェーンの課題に再生可能エネルギーで応える「Pole Solar」事業を展開しています。
※3 IPCC Sixth Assessment Report, Working Group II, Chapter 9: Africa(気候変動によるアフリカの水力発電への影響)|IPCC|Climate Change 2022: Impacts, Adaptation and Vulnerability, Chapter 9: Africa|https://www.ipcc.ch/report/ar6/wg2/chapter/chapter-9/
※4 World Bank Enterprise Surveys(タンザニアの停電による損失に関する分析)|Wingu Africa|Power Outages, Downtime, and the Real Cost to Tanzanian Businesses|https://www.wingu.africa/blogs/power-outages-downtime-and-the-real-cost-to-tanzanian-businesses
※5 IPCC Sixth Assessment Report, Working Group II, Chapter 9: Africa(東アフリカにおけるコーヒー栽培適性への気候変動影響)|IPCC|Climate Change 2022: Impacts, Adaptation and Vulnerability, Chapter 9: Africa|https://www.ipcc.ch/report/ar6/wg2/chapter/chapter-9/
Pole Solarについて
「Pole Solar」は、UPDATERが海外の生産・調達拠点を再生可能エネルギーで支える事業です。日本企業との接点を起点に、海外のサプライヤーや生産拠点へ安定した電源を届けることで、日本と海外をつなぐサプライチェーンを顔の見える電力インフラで支えます。
太陽光発電設備を需要家の敷地内に設置する「オンサイトPPA(Power Purchase Agreement)」モデルを採用しており、設備はUPDATERが施工・所有し、需要家は使用した電力に応じて電気料金を支払う仕組みです。
送配電網を経由せず、需要家の敷地内で発電から消費までを完結させる仕組みのため、系統側の停電や電力不足による影響を抑えるほか、需要家が自ら大きな設備投資を行う負担を抑えながら、安定した電源を確保できる点も特長です。再生可能エネルギーの活用は、生産工程におけるCO2排出量の削減にもつながり、安定供給と脱炭素による付加価値の両立を通じて、持続可能な調達・供給体制の構築を後押しします。
現在はタンザニアを中心に事業を展開していますが、2029年までにケニア、ウガンダ、ルワンダなどへの展開を計画しており、2030年度までにアフリカ全域で発電容量1GWの分散型電源構築を目指しています。
また「Pole Solar」は、事業拡大とソーシャルインパクトの両立を掲げています。国内で設置場所の変更などにより寿命前に使用を終えたリユース太陽光パネルを、性能を検査した上で活用。まだ使用可能なパネルの再利用を通じ、将来的な大量廃棄を見据えた資源循環にも取り組んでいます。さらに発電設備の設置・保守・運用を担う現地エンジニアの採用・育成にも取り組んでおり、電力インフラの整備を通じて、農村部の若者や女性を含む地域の人々が、電気エンジニアとして技術を身につけ、質の高い雇用につながる機会を広げていくことも目指しています。
こうした事業内容が評価され、「Pole Solar」は東京都の「グローバルサウスのGX促進プロジェクト」に採択されています※6。
※6 UPDATER|UPDATER、東京都「グローバルサウスのGX促進プロジェクト」に採択・助成決定|2025年11月|https://www.updater.co.jp/news/pressrelease/20251118/
戦略的パートナーシップについて
戦略的パートナーシップの狙いは、両社の強みの相互補完にあります。UPDATERはプロジェクトファイナンス、PPAストラクチャリング、カーボンクレジット開発、資産保有を担い、Photons Energyは営業開拓、技術実現性調査、EPC、O&M、現地オペレーションを担います。また本パートナーシップにより、協業領域をオンサイトPPAから多数の新領域に拡大するほか、両社はザンジバル市場への協業拡大についても積極的に検討を進めていく方針です。
▲「Photons Energy」の様子
<締結日>
2026年9月15日(火)
<パートナーシップの重点分野>
①産業用太陽光発電のさらなる拡大
2028年3月までに累計導入容量10MWを共同目標に設定。Photons Energyからの案件紹介も受け入れ、双方向のパイプライン構築を目指します。
②太陽光ポンプの共同展開
太陽光ポンプソリューションを共同で展開します。将来的には農業・灌漑・上水道分野への拡大も視野に入れます。
③クックストーブ※7分野での協業検討
Photons Energyが提案する、学校・大学・病院等の施設向けクックストーブソリューションについて、協業の可能性を検討します。
※7 薪や炭などを燃料とする調理用かまど。高効率型は従来型に比べて燃料使用量や煙の発生を抑え、森林保全やCO₂排出削減、室内大気汚染の改善につながることから、「クリーンクッキング」の取り組みとして気候変動対策の分野でも注目されています。
④水上太陽光発電の共同開発
農業用ため池なども多いタンザニアおよび東アフリカの他市場において、水上太陽光発電プロジェクトの共同開発・展開の機会を探ります。
⑤中古太陽光パネルのリユース・回収・リサイクル
技術的・商業的・法的に適切な範囲で中古太陽光パネルの責任あるリユースを推進するとともに、使用済みパネルの回収・管理・再生・リサイクルの仕組みづくりに協力し、資源循環と環境持続性に貢献します。
⑥カーボンクレジットの共同開発
再生可能エネルギー、省エネ、クリーンクッキング、リサイクル等の気候関連プロジェクトから生まれるカーボンクレジットの共同開発を推進します。
Photons Energy Ltdについて
所在地:Opposite Suma JKT, Sakina, Arusha, Tanzania
マネージングディレクター(代表):Thomas Richard
共同創業者:Daniel Moshi, Roman Shayo, Vincent Mapunda
設立:2012年
事業内容:太陽光発電システムのEPC(設計・調達・建設)、オフグリッド・ミニグリッド構築、太陽光給水・太陽熱システム、運用・保守(O&M)など
コーポレートサイト:https://photonsenergy.com/
関係者コメント
Pole Solar事業 プロジェクトマネージャー Fathia Jombi
As someone passionate about Tanzania’s energy future, I am thrilled to see this collaboration between UPDATER Inc. and Photons Energy. I believe this partnership will expand reliable and sustainable energy across Tanzania, including rural communities and Zanzibar. I am excited about our focus on renewable energy and clean cooking solutions that support local communities. As Project Manager, I look forward to turning this vision into action and contributing to our 1 GW goal across Africa by FY2030
(日本語訳)
タンザニアのエネルギーの未来に情熱を注ぐ一人として、UPDATERとPhotons Energyのこの協業をとても嬉しく思っています。このパートナーシップによって、農村地域やザンジバルを含むタンザニア全土に、信頼できる持続可能なエネルギーが広がっていくと信じています。地域社会を支える再生可能エネルギーとクリーンクッキングに取り組んでいけることに、とてもわくわくしています。プロジェクトマネージャーとして、このビジョンを行動に変え、2030年度までにアフリカ全域で1GWという目標に貢献していきたいと思います。
株式会社UPDATERについて
2021年10月1日にみんな電力株式会社から社名変更。法人・個人向けにトレーサビリティや透明性を軸にしたサービスを提供し、社会課題解決に取り組む。世界で初めて電力トレーサビリティを商用化した脱炭素事業「みんな電力」、労働市場をウェルビーイングで変革する「みんなワークス」、ブランドのエシカル度を評価・公表する「Shift C」、商品の背景やストーリーをもとに購買できるEC「TADORi」、人・社会・環境に配慮した商品を扱う「みんな商店」、土壌再生に向けた社会全体の行動変容を促す「みんな大地」などを展開。第4回ジャパンSDGsアワード内閣総理大臣賞、日本で3社のみのCDP認定再エネプロバイダー、エナジープロバイダーとしてB Corp認証を受けるなど受賞・認証多数。
株式会社UPDATER 会社概要
所在地:東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22 サンタワーズセンタービル8F
代表取締役:大石 英司
設立:2011年5月25日
資本金:1億5,382万5,500円(資本準備金 1億9,773万9,500円)※2025年12月19日現在
事業内容:脱炭素事業「みんな電力」ほかウェルビーイング、生物多様性等のSXサービスを展開
コーポレートサイト:https://www.updater.co.jp/
■本件に関するお問い合わせ
<Pole Solar事業へのお問い合わせ>
海外拠点・サプライヤーの電力安定化、サプライチェーンの脱炭素、リユースパネルの活用等に関するご相談は、下記までお問い合わせください。
株式会社UPDATER Pole Solar事業 担当:宇野
E-mail:uno@updater.co.jp
<報道関係>
株式会社UPDATER 戦略広報チーム 豊島・上田・邉見
TEL:03-6805-2228(平日11:00~15:00)
E-mail:pr@minden.co.jp