新聞正文
会議の終盤、資料はまだ半分も進んでいないのに、参加者の目が資料からスマホや壁の時計へと移っていく。 それに気づいた瞬間、余計に説明が丁寧になり、話はさらに長くなる。 そんな悪循環に心当たりがある人は、少なくないはずです。 株式会社コアコネクト(TID)が働く男女500人に「職場で気になる話し方」について調査したところ、周囲の話し方に地味にイラッとした経験がある人は71%にのぼりました。 一方で、自分の話し方に自信があると答えた人は34%。 そして、実際に「話し方を指摘された経験がある」人は18%にとどまりました。 設問は異なるため単純には比較できませんが、不満の広がりに比べて、本人に届くフィードバックの経験ははるかに少ない。
本人が気づかないまま周囲を戸惑わせているケースが、少なくない可能性があります。 本調査は、吉松欣史(TID代表講師)が監修しています。 元NHKエグゼクティブアナウンサーとしてサッカーW杯やオリンピックの実況を担当。 現在は話し方・あがり症克服講座「TID」の代表講師として、人前で話すことに悩むビジネスパーソンの指導にあたっています。
調査サマリー(n=500)・同僚・上司の話し方にイラッとした経験がある:71%・自分の話し方に自信があると回答:34%・実際に話し方を指摘された経験がある:18%出典:talk-is-design.com/hanashikata-ranking-2026調査の背景:話し方は「誰も指摘してくれない」時代へ(社会的背景に関する記述は、監修者・吉松欣史の見解です)2022年のパワーハラスメント防止措置の全企業への義務化以降、職場では部下や同僚の個人的な癖への指摘には、これまで以上の配慮が求められるようになっています。 業務上のミスと違い、話し方はその人の人格と切り離しにくいため、指摘は特にためらわれます。
本調査の結果も、この見方と整合的です。 周囲の話し方にイラッとした経験がある人が71%いる一方で、実際に指摘された経験がある人は18%。 両者は異なる設問のため単純には比較できませんが、不満の広がりに比べて、本人に届くフィードバックがはるかに少ない状況がうかがえます。 話し方は第一印象や評価に直結するにもかかわらず、フィードバックの機会は限られている。 これが本調査からうかがえる、現代の職場の姿です。 なぜ「結論が出てこない」が起きるのか(監修者解説)話が長くなる理由は、怠慢や配慮不足ではありません。 むしろ逆です。 「誤解されたくない」「ちゃんと伝えたい」という責任感が、説明を積み重ねさせてしまいます。
背景から順番に話せば、聞き手にも同じように理解してもらえるはずだと考えるからです。 しかし聞き手の頭の中では、話が長くなるほど「結局、何が言いたいんだろう」という不安が先に立ちます。 話し手にとっての丁寧さが、聞き手にとっては要点が見えない不安に変わってしまう。 このすれ違いが、今回の調査の根っこにあるものです。 そしてもう一つ、見落とされがちな要因があります。 緊張です。 人前で、あるいは評価者を前にして話すとき、頭の中では言いたいことが渦を巻いていても、口から出てくるのはその一部分だけになる。 これは意識の問題ではなく、緊張したときに誰にでも起こりうる、体の反応に近いものです。
職場で地味に嫌われている話し方ランキング回答者500人のうち、各項目を「気になる」と挙げた人の割合と人数です(複数回答可)。 1位 結論が最後まで出てこない、話が長い(42%・210人)「それで、結局どうなったんですか」。 話の途中で、聞き手にそう聞き返された経験がある人は多いはずです。 背景や経緯を丁寧に話そうとするあまり、一番伝えたい結論が最後の一言になってしまう。 話す本人に悪気はなく、むしろ誠実さの表れであることも少なくありません。 2位 早口で何を言っているか聞き取れない(31%・155人)早口になるのは、緊張して「早く終わらせたい」という気持ちが働いているサインでもあります。
話す本人は気づいていなくても、聞いている側は置いていかれる感覚を覚えます。 3位 語尾が小さく、自信なさそうに聞こえる(24%・120人)語尾が消えていくと、内容がどれだけ正しくても「本当に大丈夫かな」という不安を相手に与えてしまいます。 声量が落ちるのは、緊張したときに体に起きる典型的な反応のひとつです。 4位 「えー」「あの」などの口癖が多い(19%・95人)言葉に詰まった瞬間の間を埋めようとして、無意識に出てしまう口癖。 多用されると、聞き手の意識は内容よりも口癖そのものに向いてしまいます。
5位 声が小さくて何度も聞き返してしまう(15%・75人)一度聞き返すことはあっても、何度も続くと、聞く側にも「申し訳ない」という気まずさが積み重なっていきます。 監修者コメント(吉松欣史/TID代表講師・元NHKエグゼクティブアナウンサー)ニュース原稿は、最初の一文で結論を伝えることが徹底されています。 いつ映像が切り替わっても、視聴者が理解できるようにするためです。 会議で結論が最後まで出てこないのは、実はニュースの作り方の逆をやってしまっている状態なんです。 これは能力の差ではありません。 結論から話す型は、訓練を積んで初めて身につくものです。 真面目な人ほど、背景から丁寧に説明しようとして、結果的に結論が遠のいてしまいます。
それは誠実さの表れであって、直せないものではありません。 順番を変えるだけで、同じ内容が、驚くほどスムーズに伝わるようになります。 自由回答より本調査の自由回答欄に寄せられた声の一部を紹介します。 「結論が見えないまま話が続くと、結局何が言いたいのか分からなくなる。 相槌のタイミングも分からなくなって、気まずい沈黙を作ってしまうこともある」(30代・男性)「早口な人の報告は、聞き返すタイミングを逃してそのまま流してしまう。 あとで聞き直すのが申し訳なくて、結局分かったふりをしてしまうことがある」(20代・女性)「一番仕事ができる先輩が、実は一番話が長い。
本人は自覚がなさそうで、指摘しづらい」(30代・女性)「自分では丁寧に説明しているつもりだった。 後から『結論だけ先に言ってほしい』と言われて、正直ショックだったけれど、納得もした」(40代・男性)「オンライン会議だと、余計に間が読めなくて話が長くなる気がする。 相手の反応が見えないぶん、説明を重ねてしまう」(20代・男性)気づいた人に起きた変化話し方の癖は、無意識であるからこそ、気づいた瞬間に変えられる可能性も大きいものです。 今回の調査でも、「指摘されて初めて気づいた」「意識してから、会議での反応が変わった」という声が寄せられました。 「結論から話すようにしただけで、会議での質問の数が明らかに増えた。
ちゃんと伝わっている実感がある」(30代・男性)調査結果と監修者の解説を重ねて見えてくるのは、話し方の癖は「その人の実力」ではなく「その人の反応」だということです。 緊張したときに早口になる。 丁寧に伝えようとして話が長くなる。 どちらも、悪気のない反応が積み重なった結果に過ぎません。 まず自分の話し方の癖に気づくこと。 そこから、伝わり方は変わっていきます。 本調査は定点観測として今後も定期的に実施し、経年での変化を公開していく予定です。 本調査データで書ける切り口(例)いずれも追加のクロス集計・監修者コメントをご提供できます。 ・「話が長い人」は、怠慢ではなく責任感の裏返し。
働き方記事の意外な逆説として・「イラッとした経験がある」71%、「指摘された経験がある」は18%。 「指摘しづらい職場」を考えるコミュニケーション論として・元NHKアナが教える、ニュース原稿の「結論ファースト」技術。 会議・報告に応用するハウツーとして・年代別・性別・役職別のクロス集計を無償提供。
働く女性向け媒体・地方紙・業界紙の独自の切り口の記事に調査概要・調査名:職場での話し方に関する意識調査2026・調査対象:全国の20〜60代の働く男女500名・調査期間:2026年7月〜8月・調査方法:インターネット調査(ランキング設問は複数回答可)・調査主体:株式会社コアコネクト(TID)・自社調べ・今後の予定:定点観測として定期的に実施し、経年変化を公開予定調査票の提供について本調査で使用した調査票(設問文・回答選択肢の全文)は、報道・研究・検証目的の方に匿名化済みローデータとあわせて無償でご提供します。 巻末のお問い合わせ窓口よりご請求ください。
引用・転載について本リリースのデータ・グラフは、出典「TID『職場での話し方に関する意識調査2026』」を明記のうえ、報道・記事・SNS・資料等で自由にご利用いただけます。 Web媒体では下記ページへのリンクもお願いします。 研究・教育目的でのご利用も歓迎します。 大学・研究機関・教育機関の方には、匿名化済みのローデータと調査票を無償でご提供します。 事前の許諾は不要です(出典明記のみお願いします)。 https://talk-is-design.com/hanashikata-ranking-2026報道関係者様へ:取材・データ提供のご案内締切を意識した迅速な対応を心がけています。 次の内容をすべて無償でご提供します。
・追加クロス集計:年代別・性別・役職別など、貴媒体の切り口に合わせて集計します・監修者コメント:吉松欣史が個別にコメントします。
コメントのみのご依頼も歓迎です・単独取材:オンライン・電話・メールいずれも対応可能です・素材提供:監修者プロフィール・写真素材、ロゴなしのグラフ画像をご用意します・続報:定点観測として継続実施予定のため、経年比較の続報企画にも対応できます・ローデータ提供:報道・検証目的には匿名化済みの回答データ一式をご提供しますお問い合わせ窓口:https://talk-is-design.com/contact監修者プロフィール:https://talk-is-design.com/yoshimatsu-profileTIDについて話し方の癖の多くは、緊張したときに誰にでも起こりうる自然な反応です。
TID(talk-is-design.com)は、人前で話すことへの緊張や、話し方の癖と向き合うための講座を提供しています。