企業における経営・人事課題の解決および、事業・戦略の推進を支援する株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都港区 代表取締役社長:山﨑 淳 以下、当社)は、株式会社日経BP(本社:東京都港区 代表取締役社長CEO:井口 哲也)が発行する「日経ビジネス」と共同で、従業員規模100名以上の会社にお勤めの正社員を対象に「労働時間と休日に関する意識調査」を実施しました。本調査では、労働時間や休日に対する希望と実態を捉えるとともに、それらが仕事や職場への満足度、働き方に対する意識とどのように関連しているのかを分析しました。 【エグゼクティブサマリ】 ・労働時間の希望は、「今のままがいい」が約半数、「短くしたい」が4割強、「長くしたい」は1割弱にとどまる(図表1) ・「長くしたい」理由は半数以上が「時間外手当を得たいから」、「短くしたい」理由は「心身の健康を守りたいから」「趣味、遊び、余暇の時間を持ちたいから」が上位となった(図表2、3) ・勤務先を選ぶ際には、労働時間よりも「休日の確保」が重視される傾向 (図表4) ・年次有給休暇の取得は進む一方、勤務時間外・休日の業務対応は依然として存在 (図表5) ・会社・職場の満足度に最も影響するのは「報酬・給与」、次いで「職場の人間関係」「仕事内容」(図表6、7) ・「今より短い時間で働きたい」人は、現状の満足度が全般的に低い(図表8、9) 本調査からは、労働時間に対する希望は単なる長短の問題だけではなく、仕事や職場に対する満足度や納得感と密接に関係している可能性が示唆されます。従業員が働き続けたいと思える環境を実現するためには、労働時間の管理だけでなく、仕事内容の充実や良好な人間関係の構築、適切な処遇、休暇取得のしやすさなどを含めた総合的な職場環境の整備が重要であると考えられます。本調査が、これからの働き方や職場づくりを考える一助となれば幸いです。 1.調査担当のコメント 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ 組織行動研究所 主任研究員 武藤 久美子(ぶとう くみこ) 本調査を通じて、労働時間と休日について2つのことがわかりました。1点目は、労働時間の希望とその理由である。労働時間の希望については、もちろん「短くしたい」人も「長くしたい」人もいます。この「短くしたい」と「長くしたい」は逆の希望に見えますが、「長くしたい」理由のトップは時間外手当を得ることであり、「短くしたい」理由では、余暇時間や心身の健康の確保は上位があります。仕事自体や成長といった仕事本来のこととは異なる、個人の事情による理由だという意味では、「長くしたい」と「短くしたい」は共通している面も受け取ることができます。 2点目は、休日は労働条件の基本となるということです。年次有給休暇が取得できること、週休2日が確保されていることを労働条件に求める人は約8割にのぼり、これらは希望ではなく、基本の労働条件だと考える人が多いと考えられます。 現在政府で労働基準法の改正が検討されています。AIの高度化や浸透といった、組織や働く環境の大きな変化があるという予想もあるなか、検討の難度は増していると想像します。こうした環境変化や企業・団体のニーズと働く人のニーズへの深い理解があったうえでの検討が待ち望まれます。 2.調査の結果 労働時間の希望は、「今のままがいい」が約半数、「短くしたい」が4割強、「長くしたい」は1割弱にとどまる(図表1) 労働時間に対して、「今のままでよい」と考える人(46.9%)と、「今より短い時間で働きたい」(「今より短い時間で働きたい」「どちらかといえば今より短い時間で働きたい」の合計45.3%)と考える人がそれぞれ半数弱を占めた。 一方で、「今より長い時間で働きたい」と回答した人(「今より長い時間で働きたい」「どちらかといえば今より長い時間で働きたい」の合計)は7.8%にとどまり、長時間労働を望む人は少数派である。 図表1:労働時間の希望 「長くしたい 」理由は半数以上が「時間外手当を得たいから」、「短くしたい」理由は「心身の健康を守りたいから」「趣味、遊び、余暇の時間を持ちたいから」が上位となった(図表2、3) 今より長い時間働きたい理由として最も高かったのは「1.時間外手当を得たいから」(53.7%)。一方で、「9.今の仕事が好き・楽しいから」(17.7%)や「10.職場が好き・楽しいから」(12.1%)といった理由は相対的に低い結果となった。 今より短い時間で働きたい理由としては、「1.心身の健康を守りたいから」(56.3%)が最も高く、次いで「2.趣味、遊び、余暇の時間を持ちたいから」(47.6%)となった。 その一方で、「8.現在の仕事と直接関係しない、知識や経験、スキル・技術を