ネット詐欺リポートは毎月調査・収集した詐欺サイトを分析し、傾向をまとめたリポートです。本リポートは、2025年1月~12月のネット詐欺リポートの傾向をまとめた年間版です。 目次: - 2025年は証券系フィッシングが急増、前年比約960倍に -インターネット詐欺の手口は偽販売サイトが8割以上 - 2025年フィッシング詐欺カテゴリ -2025年フィッシングサイトブランドランキング -2025年まとめ -詐欺ウォールの検知数の推移 -フィッシング詐欺被害防止のポイント -サイトを無料診断「詐欺サイトチェッカー」 ■2025年は証券系フィッシングが急増、前年比約960倍に、不正取引被害は7000億円以上 2025年は、証券会社を狙ったフィッシングサイトが大幅に増加し、前年比で約960倍に達しました。 背景には、2024年1月に開始された新NISAにより証券口座を開設する人が増加したことがあり、口座保有者を狙った攻撃が活発化した可能性があります。 主な被害の手口としては、アカウントを乗っ取られた後に保有株式を売却され、その資金で海外株式を購入されるケースが確認されています。金融庁によると不正取引の総額は7,000億円以上にのぼります。 また、多くの証券会社で導入されている二要素認証を悪用した「リアルタイムフィッシング」の手口も確認されています。これは「認証コードを入力してください」といった画面表示でユーザーに認証コードを入力させ、そのコードを犯人がリアルタイムで正規サイトに入力することでログインを完了させる手口です。 特にSBI証券やマネックス証券を装ったフィッシングサイトの増加が目立っていますが、ほぼすべての証券会社が標的となっています。 SBI証券のフィッシングサイトマネックス証券のフィッシングサイト ※画像は詐欺・危険サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。 ■インターネット詐欺の手口は偽販売・違法販売が8割以上 インターネット詐欺の手口の中では、偽販売サイトが8割以上を占めています。 これらのサイトでは「商品が届かない」「粗悪品が送られてくる」「個人情報を詐取される」といった被害に遭う可能性があります。ブランド品から日用品まで、さまざまな商品を対象に偽販売サイトが作成されています。 また、フィッシング詐欺の構成比は減少しているものの、証券会社を装ったフィッシングサイトの増加に伴い、報告件数は実数ベースで前年比60%以上増加しています。 ■2025年フィッシング詐欺カテゴリ フィッシング詐欺のカテゴリ別では、「Webサービス」が26%で最多となりました。 具体的には、Apple IDを狙う手口や、東京電力(TEPCO)やETC利用照会サービスを装い、ログイン情報を詐取するケースが報告されています。 次いで、クレジットカードが2位となり、三井住友カードや楽天カードなどのブランドを装ったフィッシングサイトが多数確認されました。 また、3位は証券分野で、前年度から大きく増加しています。 ■2025年フィッシングサイトブランドランキング 2025年は、利用者の多いApple IDを狙ったフィッシングが1位となりました。 Apple関連のフィッシングは従来から継続的に確認されており、引き続き主要な標的となっています。 また、証券会社を装ったフィッシングも増加しており、ランキングでは2位にSBI証券、5位にマネックス証券が入っています。6位の国税庁を装ったフィッシングについては、確定申告の時期に合わせて増加する傾向が見られます。 銀行を装ったフィッシングでは、これまで中心だった大手銀行に加え、JAバンクやゆうちょ銀行、地方銀行などへターゲットが広がる傾向も確認されています。また2025年は国勢調査の実施に伴い、国勢調査を装ったフィッシングサイトも出現しました。このように社会的なイベントに合わせてばらまかれるフィッシングに注意が必要です。 ■みやブル(旧詐欺ウォール)の検知数の推移 2025年にネット詐欺対策ソフト「みやブル(旧詐欺ウォール)」が検知した詐欺・不正サイトは145,354,170件で、前年比で43%増加しました。 特に違法アップロードサイトや偽販売サイトなどの検知が上昇しています。2026年も同様の傾向が続く可能性があり、引き続き注意が必要です。 ■2025年まとめ フィッシング詐欺は、メールの文面の自然さが向上し 、不自然な日本語や文法の違和感が少なくなっています。背景には、生成AIの活用が進んでいる可能性も指摘されており、本物との見分けがより難しくなっています。 またフィッシングサイトには「偽の認証画面※1」が表示されるケースもあり、ユーザーが正規サイトと誤認してしまうリスクが高まっています。 ネット詐欺は手口